メイン

2012年08月22日

原発:2012年夏の電力事情

◆夏の電力は足りている
今年の夏は特別な猛暑ではないが、やはり暑い日が続く。
もう8月も下旬だから残暑ということだ。
そして、電気は足りている。

本日(8/22)の電力九社の「電力使用率」は、つぎのようになっている。

電力使用率(8/22 14:45頃)
会社名ピーク時供給電力使用率
北海道511万KW89%
東北1,458万KW93%
東京5,508万KW89%
北陸569万KW92%
中部2,666万KW87%
関西2,986万KW86%
中国1,162万KW90%
四国571万KW84%
九州1,608万KW89%

東北電力が最高で、93%だ。
大飯原発を再稼働した関西電力では、原発2基分(約236万KW)が貢献している。
関西電力はもともと原発依存度が高い、という事情もある。

この状況からみれば、全国的には、十分な余裕がある。
原発が無くても電力は足りるのだ。
問題は、代替エネルギーの天然ガス輸入が大きく増えることへの対応になる。

2012年08月17日

原発:持続可能な社会と脱原発

◆3.11事故直前の議論
ヒョンなきっかけで、youtubeの価値ある動画に行き当たった。
「持続可能な社会と脱原発」をテーマにしたパネル・ディスカッション(2011/03/03)である。
出席者は4人で、主役は、飯田哲也氏と鎌仲ひとみ氏。

飯也氏は、環境エネルギー政策研究所の所長で、原子力に詳しい。
先に行なわれた山口県知事選に出馬し、上関原発反対などを訴えて善戦し、話題を呼んだ。
鎌仲氏は、女流映画監督で、放射能汚染などの環境問題に詳しい。

お二人は、ソフトランディングの脱原発を説く。
原発は、そして化石燃料も、持続可能な社会の理念に反する。
持続可能な社会は、自然エネルギーの利用によってもたらされる。

原発に固執する日本の政治家、官僚、産業界、原子力学者は、ハードランディングを招く。
自然エネルギー開発へ舵を切った世界の潮流に、既に乗り遅れている。
日本は<原発ガラパゴス>の状態にある、

◆そして、3.11事故
3.11の原発事故では、このパネルで語られたことが、ほとんど真実であったと証明された。
政府や東や学者が語り、マスメディアが報じた情報は、信用できないことも証明された。
しかし、これだけの巨大事故を起こしながら、なお、原発維持を唱える勢力は健在である。

◆脱原発への道筋
脱原発は、デモや原発建設反対運動では実現しにくい、というのがお二人の認識である。
自然エネルギーの利用、節電・省電、送配電分離と電力自由化などで、原発を無用化する。
採算が取れなくなれば、原発は無くなる、ということだ。

◆youtubeの動画について
ここで紹介するのは、part1-8になっているが、元は2時間弱の一連の動画である。
自分の場合、part1を見て、つい引き込まれて一気通貫で全て再生してしまった。
脱原発に向けて、きわめて具体的で平易で示唆に富む内容は見ごたえ十分だ。

2011年12月18日

原発事故:空しき収束宣言

◆あまりに空しい首相のことば
16日、野田首相は「福島第一原発の原子炉が<冷温停止状態>に達した」と宣言した。
あまりにも空しい記者会見であった。
首相が、お粗末なコトバ遊びなどしている場合ではない。


◆洛首を献上

-- ◇セシウムの 深き汚染に 触れもみで 空しからずや 収束説く君

2011年08月21日

原発事故:日本の原発一覧~2011夏

◆原発一覧のデータを更新
日本には、54基の稼動中の発電用原子炉がある。
それらの2011年夏の稼動状況をまとめた。
今回は、5月5日版を更新=大改訂した。

5月以降にネットで有用なサイトを見つけることができた。
そこから得たデータを参照した。
かなり満足度の高い表ができたと思う。

◆更新内容
<稼動中>を具体的な<稼動状況>に改めた。
運転中、定期検査中、震災で停止中などである。
(なお、福島第一&第二発電所の稼動状況のHPは、事故直前のまま未更新)

『15基の運転中の原子炉』には、次の定期検査の予定時期を<備考>欄に記した。
総出力の単位を、通常に使われている<万KW>の表記に変更した。
誤記を修正:東海#2 → 東海第二#1


-- ・日本の原発:電力会社別一覧(54基)
-- ・日本の原発:稼動状況別一覧(54基)


◆泊原発3号機の運転再開について
定期検査中であった北海道電力・泊原発3号機は、先日、運転が再開された。
高橋はるみ道知事が容認したためである。
この知事は、通産省(経済産業省)の元官僚であることを確認しておく必要がある。

2011年07月19日

原発事故:低量被ばくの異変

◆NPOの自主作成番組
CSの朝日ニュースターで、7/18(月)衝撃的番組を視た。
「放射能で広がる異変~子どもたちに何が起きているか」
(NPO法人 OurPlanet-TV が自主作成したもの)

◆衝撃の現実
そこでは、衝撃的な現実が明らかにされた。

福島県や関東全域で、体調の異変を訴える人が増えている。
子どもに限らず幅広い年代で、普段は見られない症状が出ている。
医師に診てもらっても、大した症状ではないと、すげなく扱われる。

-- ・大量の鼻血や原因不明の下痢、倦怠感など
-- ・子どもが砂場で転んだら眼が腫れた
-- ・治ったはずの病気が再発した、ホクロが消えた

◆放射能の「低量被ばく」の恐怖
出演ゲストは語る:

-- ・ほぼ明らかに、放射能の「低量被ばく」の結果である
-- ・チェルノブイリの事故後に周辺で見られた症状と同じである
-- ・これは、その後の甲状腺がんの多発などにつながった

-- ・福島県のかなりの部分は、チェルノブイリでは立入り禁止区域に相当する
-- ・せめて、子ども達だけでも安全な地域に避難させるべきである
-- ・住民の健康不安に対する支援体制が、全く不備である

◆命を守ろうとしない政府、学者、マスメディア
政府、学者は、「直ちに健康に及ぼす影響はない」とシラをきる。
マスメディアはそれを垂れ流すだけで、自ら調査し報道することはない。
住民は、徐々に放射能に汚染され、徐々に健康に異変を起こし始めている。

2011年07月18日

原発事故:汚染の実態の深刻さ

◆稲わらのセシウム汚染
牛肉から基準を大きく超えるセシウムが検出された。
汚染源を追跡して、肉牛のエサの稲わらであると分った。
原発事故の後も田んぼに置かれていた稲わらがセシウムに汚染されていた。

稲わら汚染は、福島県内に留まらず、宮城県にまで及んでいる。
汚染された稲わらが保存されていたため、広範囲汚染の実態が明らかになった。
もはや、汚染は原発から20kmや30kmをはるかに越えている。

◆より深刻な放射能汚染
稲わらが高濃度に汚染されたのは、その一帯に放射能の雨が降ったからだ。
ならば、汚染されたのは、稲わらだけではないはずだ。
山野も畑も住宅も学校も、もちろん住民も、放射能を浴びた。

無毒無害であるとは思えない。
住民は、今、そこで放射能にさらされて生活している。
稲わらのほかの放射能は心配ないのだろうか。

◆政府、マスメディアの無責任な態度
牛肉汚染といえば、牛肉流通や酪農家を追う。
稲わら汚染といえば、稲わらだけを問題にする。
宮城県まで汚染されている深刻さには、一切触れない。

以前、静岡県のお茶から、輸出先のフランスで、セシウムが検出された。
なんで、遠く離れた静岡県でセシウムなのか?お茶だけなのか?
政府もマスメディアも、一切追及しなかった。

2011年07月13日

原発事故:忌野清志郎さんの歌

◆忌野清志郎さん
(いまわの・きよしろう、本名:栗原清志、1951 - 2009)
清志郎さんのことはまるで知らなかった。
亡くなった後、NHK-TVの追悼番組で少し惹かれるところを感じていた。

つい数日前、「忌野」の読み方が気になって、ネットを検索した。
ヒットしたページの中に、「反原発ソング」という表現があった。
それらの記事を追っているうちに、UTubeの動画リンクに行き着いた。

◆「Love me tender」-- リンクはこちら
清志郎さんが歌う「Love me tender」(替え歌)の動画であった。
元は、エルビス・プレスリーが歌って大ヒットした曲。
それを、1988年に替え歌の歌詞で発表した。

1986年のチェルノブイリ原発事故に触発されたものかと思う。
まさに、23年後の日本の現実にぴったりの歌詞になっている。
清志郎さんの歌も演奏もすばらしい。

何回も聞いて、そのたびに共感する。
ただ、この歌は、日本のTVでは絶対に流さないと思う。
ぜひ、UTubeの動画で、存分に鑑賞していただきたい。

◆清志郎さんに共感して一題

-- ◇何言ってんだー ふざけんじゃねー 核などいらねー 清志郎のメッセージ 日本中に響け

2011年07月12日

原発事故:再稼動政策の漂流

◆ストレス・テストの統一見解
政府は、11日、混乱をもたらしたストレス・テストにつき、統一見解を発表した。
ただし、原発の安全性を確認する方向が示されただけで、具体的な内容はない。
そもそも、基本的な構造改革の考え方が欠落している。

◆テストの条件
ひとつは、原子力安全・保安院を経済産業省から分離してからテストを実施すること
ふたつは、テストの基準と手順と評価法を公開し、妥当性の信頼を得ておくこと
みっつは、再稼動の同意を得る自治体を、福島事故を踏まえ、周辺に拡大すること

まともに対応すれば、ほとんどの原発の再稼動は不可能だろう。
たちまち<脱原発>の状態になってしまう。
さて、どうするか?

◆珈琲にかけて一題

-- ◇ラベル替え 隠し味ブレンド 缶珈琲 経産には甘く 国民には苦く

2011年07月09日

原発事故:やらせメールの問題

◆やらせメール問題の<問題>
やはり、原説明会は「やらせ」の舞台に過ぎなかった。
九州電力は、関係会社等へ再稼動賛成のメールを送るよう要請していた。
個人の意見を装いながら、内容は九州電力の意向を受けたものだ。

発端は、国会審議における共産党議員の指摘だった。
その後、九州電力も事実を認め、社長が記者会見で謝罪した。
その後、メール送信は、当時の副社長の指示であったことが判明した。

 ◇ ◇ ◇

◆説明会・公聴会制度のウソ
説明会・公聴会は、施策の実行にあたり、公開で民意を問うための制度である。
しかし、実際は、原発推進のお墨付きを得るため、形式的に開催されてきた。
質問者をあらかじめ選択しておく、などは常套手段といえるようだ。

◆マスメディアの腐敗
メール問題は、6月(?)に、鹿児島県議会で共産党が既に指摘していたという。
鹿児島県には川内原発がある。
しかし、マスメディアはまともに報道して来なかった。(国会では、自民党ダンマリ)

大スポンサー、大広告主である電力会社に逆らうことのできないマスメディア。
九州電力に取材して、「事実無根」といわれれば、それで引っ込んでしまう。
現実に発生している問題を報道できないマスメディアは腐っている。

◆電力会社の独善性
やらせメールは、独占企業である電力会社の独善性がやらせた事件だ。
正しいのは自分達である、という思い込みがある。
そのためには手段を選ばなくなってしまったのである。

 ◇ ◇ ◇

◆重要な問題に一題

-- ◇説明会 原発推進の 隠れ蓑(みの) やらせメールで 仕掛崩壊

2011年06月17日

原発事故:神話崩壊に思う(続)

◆原子力神話への信仰
3.11の事故まで、自分も原子力神話を信じていた。
むしろ、心情的には推進派であった。(反省また反省)
神話は、実に美しい文脈であった。

-- ◇エネルギー 問う人あれば 原子力 クリーンで安全 安いと答えよ

◆原子力神話の崩壊
3.11の事故で、神話は完全に崩壊した。
原子炉のメルトダウンが発生したことで、神話はもちろん、原発の存続も困難になった。
社会的には、事故の実態を隠蔽しつつ公表してきたため、世の不信感も深刻化した。

-- ◇忍ぶれど ボロは出にけり 事故状況 まだあるはずと 人の問うまで

◆原子力エネルギーからの転換
原子力は完全無欠ではないから、何らかの原因で今回のような事故は起る。
事故が起きた時、それを制御する<技術>がないことが実証された。
原子力エネルギーからの転換は、もはや必然なのである。

◆元歌(もとうた)
-- ◇わくらばに 問ふ人あれば 須磨に浦に 藻塩たれつつ わぶと答えよ
--   (在原行平 古今集 平安初期)

-- ◇忍ぶれど 色にいでにけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで
--   (平兼盛 拾遺集 平安中期)

2011年06月09日

原発事故:神話崩壊に思う

◆改めて神話崩壊に思う
最近、つぎつぎと明らかになってきた原発事故の実態。
そうだったのか、と驚かされる。
やっぱり、と変に納得したりもする。

◆落首三題
-- ◇ 七重八重 壁はあれども 原発は 炉のみっつまで 溶けて悲しき
-- ◇ 炉心溶融 うち出でてみれば 放射能 空気・水・土 汚染されつつ
-- ◇ 対放射能 ニホンの技術 眠らせて 水はフランス ロボットはアメリカ

もろかった!
どうなるの?
アホか。

◆元歌(もとうた)
三題いずれにも下敷きになる元歌がある:
-- ◇ 七重八重 花は咲けども 山吹の 実のひとつだに なきぞ悲しき
-- ◇ 田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士の高嶺に 雪は降りつつ
-- ◇ 太閤は 四石の米を 買いかねて 今日も五斗買い 明日も五斗買い

2011年06月06日

原発事故:NHKがやや軌道修正

◆NHKらしい原発報道を視る
1ヶ月ほど前、「NHK危うし」という記事を書いた¥
その後のNHKの原発事故報道は、相変わらず政府・東電の発表をなぞっていた。
それが、少々、変ってきたように感じさせる番組が、日曜(6/5)の夜に並んだ。

- ・21:00-22:00 NHK総合~NHKスペシャル「原発事故はなぜ深刻化したのか」
- ・22:00-22:30 NHK教育~ETV特集「続報・放射能汚染地図」
- ・22:30-23:30 NHK教育~ETV特集「暗黒のかなたの光明」

◆NHKスペシャル「原発事故はなぜ深刻化したのか」
これは、シリーズ「原発危機」第1回となっている。
NHKは、事故後3ヶ月、ようやく原発事故報道を<真剣に>やり始めたということか。
内容は、さすがNHKというべき充実感はあった。

以下に、NHKのHPの番組紹介を転載する:

いまだに危機的な状況が続き、予断を許さない原発事故。当初の想定を超え、水素爆発やメルトダウンなどが進行し、後手後手の対応のなかで、汚染は拡大していった。
なぜ、ここまで事故は深刻化したのか。
事故対応にあたった官邸、保安院、原子力安全委員会、東京電力は、どう動いたのか。
当事者たちの証言と内部資料をもとに徹底検証する。

 ◇ ◇ ◇

事故当初の対応の拙劣さが指摘されているが、番組内で当事者も率直にそれを認めている。
しかし、今回の事故の当事者の責任とはいえない面もあるようだ。
事前に準備すべき危機管理システムが不備であったことも事故深刻化の要因であった。

・格納容器のベントを手動で実行するマニュアルが用意されていなかった。
→ そのため、容器の設計図を調べ、手動ベントの手順を検討せざるを得なかったという。
・住民避難の状況の確認に手間取り、ベント実施が遅れた。

なによりも、メルトダウンが壊滅的な原子炉爆発に至らなかったのは、奇跡であった。
仏様のご慈悲か、神様のご加護か、日本は見捨てられていなかった。
そのことを胸に、これからの事故対処をしていかなくてはならないのである。

◆ETV特集「続報・放射能汚染地図」
そのための重要なステップは、詳細な「放射能汚染マップ」の作成だ。
この番組では、大学の研究チームが新開発の測定装置で計測したマップを公開した。
この装置を車に載せて、原発30km圏内のある自治体をくまなく回った結果である。

マップでは、中心部は低レベルで、原発側にやや高レベルの地点が散在していた。
また、原発側の山間部には避難レベル相当のいわゆる<ホットスポット>が見られた。
このことは、避難地域を、同心円や自治体レベルで区切る無意味さを示している。

文部科学省は、全国の大学から人材を集め、詳細な汚染マップ作成を開始したという。
80人体制というが、本格的・長期的な調査・分析には、一桁足りないのではないか。
福島大学に<汚染調査センター>を創設し、国として総力を挙げて取り組むべきだ。

◆ETV特集「暗黒のかなたの光明」
これは、比較文明学者の故・梅棹忠夫氏の<予見>を検証しようという試みの番組だ。
梅棹氏は、人間の知的好奇心の行き着くところに<文明の破滅がある>と予見した。
原子力利用とメルトダウン事故は、その象徴のように思われる。

人間の創るものに、完璧なものはない。
完璧と思う<驕り(おごり)>は、自然の暴威の前に、もろくも崩される。
西欧的な科学技術優先ではなく、自然と謙虚に共存する文明が必要だ、と教えられた。

2011年05月27日

原発事故:国会迷走

◆国会の末期的迷走
23日午前に、衆院東日本大震災復興特別委員会をNHKの中継で見た。
自民党の谷垣総裁は、福島第一原発1号機の海水注入中断について追及した。
菅総理の対応の拙さを指摘し、退陣を迫る狙いであろう。

ところが、東電は26日になって「実は注入中断はなかった」と発表した。
原発の所長が、会社の指示に反して注入を続行した、からである。
結果的に、所長の行動は正しかったようである。

そもそも、メルトダウンした原子炉を3基も抱えている状況である。
2ヶ月半も前の問題をつついている場合ではない。
しかも、東電の情報隠蔽による<ガセネタ>を、野党第一党党首が取り上げた。

政局優先の国会の現状は、まさに末期的に迷走している。
低レベルのマスメディアの記者は、政局というと筆が躍る。
深刻な原子炉から目をそらせて、政局にうつつをぬかす。

◆放射能汚染水に歯止めがかからない
メルトダウンした原子炉では、核燃料に冷却水をかけ流している。
毎日約600トンの超高濃度汚染水が発生している。
それを貯めて置く場所がもう無い。再処理工場もまだ建設中。

梅雨に入り、台風も来るが、大雨の水が建屋の地下に流れ込んだらどうなるか。
超高濃度汚染水があふれて、再び三たび、海を汚染することになる。
その代償は計り知れないほどに巨大である。国際問題にもなる。

その海の汚染状況の調査について、水産庁などはきわめておざなりだ。
グリーンピースによる調査も、12海里の領海をタテに拒否したという。
汚染水の増加を抑えられず、貯める場所に行き詰まり、海洋汚染にも備えがない。

◆現場作業員が足りなくなる
放射能汚染の現場で働く作業員は、累積の被ばく量が限度を越えると作業を離れる。
原子炉の安定化が長期にわたると予想され、現場作業員の付し句が懸念される。
劣悪な作業環境の改善も急務で、各個人の生命にかかわる問題がなおざりだ。

◆無能な政府、無能な野党
喫緊の課題を議論できず、政局で迷走する国会は、無能政治家の寄合い所帯だ。
汚染水対策も作業員問題も、東電に任せ切りでは解決しない。
国を挙げて、緊急に取り組まなくてはならない状況なのである。

2011年05月18日

原発事故:3号機の危機

◆ようやく「メルトダウン」を認める
14日、東電は1号機のメルトダウンを認めた。
原子炉に近づけたので、確認できたという。
ついで、2号機&3号機にもメルトダウンの可能性があると認めた。

メルトダウンは、地震・津波発生後の爆発で、既に予想されていた。
東電は、それを認めずに、4月17日の事故対処の工程表を作成、発表した。
5月17日の改訂では、メルトダウンを逆用して「循環注水冷却」を提示した。

東電は、メルトダウンは無い、という「フリ」をしていたが、破綻した。
そして臆面もなく、新しい原子炉冷却方式を持ち出してくる。
自社の都合に合わせて情報を公開する、という<旧体質>のままなのである。

◆3号機が危ない!
不安定な状態が続く3号機は、真剣に注視する必要がある。
3号機のメルトダウンは、圧力容器を突き抜ける可能性を指摘されている。
そうなると、格納容器に溶けた核燃料(2500~3000度)が落ちる。

格納容器の水に触れて、水蒸気爆発が起きるかもしれない。
爆発を防ぐためには、水蒸気を外へ逃がさなくてはならない。
3号機の核燃料は、プルトニウムを含むMOX燃料である。

つまり、プルトニウムなどが大量に撒き散らされることになる。
その後のシナリオは、もはや、想像を絶する事態であろう。
そうならないことを祈るしかない。

2011年05月04日

原発事故:日本の原発一覧

◆どこにも見当らない
日本には、54基の稼動中の発電用原子炉がある。
と、よく言われるが、その全体を分り易くした一覧表が欲しい。
と、思っていろいろ探してみたが、まともなものが一つもない。

◆自前で作る
と、いうことなので自前で作ることにした。
日本の原子炉全部を表にしているのは、例の「IAEA」だ。
「IAEA」の「PRIS」というHPからそれを取得できる。

( PRIS = Power Reactor Information System )

ExcelにデータをCopy&Pasteして、日本語表記にしたり、手入れをした。
さらに、データベース化するため、Accessにインポート。
これに、Wikioediaの「日本の原子力発電所」からデータを補充。

いくつかの補助的なデータ項目を追加えて、データベースを完成。
ここから<欲しかった一覧表>を作った。
Webで公開するため、Excelで編集し、HTML形式にしたのが次の二表である。

 ・日本の原発:発電所別一覧(58基)
 ・日本の原発:運転開始順一覧(56基)

なお、「稼動中」となっている「福島第一」の4基(6基?)は、廃炉の見込み。
また、既に廃炉になっている2基(浜岡)を含めた。
「発電所別」には、、建設中のもの2基(大間、島根#3)を含む。

2011年05月02日

原発事故:孫正義さんの講演

◆孫さんが<脱原発>を熱く語った
USTREAMの中継録画で、ソフトバンク社長の孫正義さんの講演会を視た。(4/30)
今回の事故を受けて、<脱原発>と自然エネルギーへの転換を、約一時間、熱く語った。
具体的なデータをグラフで示し、きわめて説得力のある巧みな語り口であった。

 ・USTREAM 2011/04/22(USTREAMは、ソフトバンクが運営する動画サイト)
  「自由報道協会主催」東日本大震災についての講演と記者会見
  孫正義「エネルギー政策の転換に向けて」

すばらしい講演であった。
<脱原発>の理念を掲げ、その実現のために自ら行動する孫さん。
その志と情熱に心から賛同したい。

◆孫さんは変わった
孫さんは講演で語る。
福島原発事故までは、原発推進でも<脱原発>でもなく、要するに無関心だった。
事故後、一ヶ月ほど前に、<脱原発>でなければと思うようになった。

原子力発電のように危険なエネルギー源は、次世代に残すべきではない。
原子力=安全&低コスト、というプロパガンダにだまされてはならない。
安全、低コスト、自給自足の自然エネルギーは、実現可能なのだ、と。

 ◇ ◇ ◇

孫さんが変わるきっかけは、おそらく、後藤正志さんとの対談だ。
この対談も、一ヶ月ほど前に、USTREAMで中継された。(これもすばらしい内容)
お二人は初対面ということだが、すっかり意気投合した様子であった。

後藤さん(元東芝の原子炉設計技師)は、原発の危険性を一貫して訴え続けてきた。
マスメディア(マスコミ)に登場することはない。異端児扱いだ。
しかし、原発事故は現実に起き、後藤さんの危惧したように展開している。

原発の危険性を、設計理念から、切々と語る後藤さんに、孫さんは共鳴したのであろう。
この対談で、「原発は止めねばならない」と総括しておられた。
多くの人が、後藤さんの警鐘に耳を傾けるようになってきたと思う。筆者もそうである。

◆孫さんの行動
まずは、ベースとしての財団を創る。
ご自身が10億円を拠出し、賛同者(個人、企業など)を募る。
財団では、<脱原発>の情報を収集し、公開し、社会に真実を伝える。

「誰かがやらねば」と、孫さんは語る。
「誰もやらないから」と、孫さんは立ち上がった。
「成功するかどうかは分らない」とも。

たぶん、政・官・産・学・マスメディアの原発推進複合体の妨害工作は激しくなる。
誹謗・中傷・個人攻撃は、執拗に繰り拡げられるに違いない。
すでに、手を替え品を替え、それは始っているようだ。

そうした懸念を問われて、孫さんはきっぱりと言い切った。
「国民の力で推進せねば」
「私には、覚悟がある」!!!

◆政策実現のスローガン
孫さんは、政策を実現するためのスローガンを示された。
太陽光発電を急速に普及させたドイツの例に倣うものだ。
簡潔に、わずか一行:

 ・自然エネルギーを『1KW時40円で、20年間買い取る』

このスローガンの下、国、地域、企業、個人が自然エネルギーに邁進する。
技術を開発し、電力網のスマートグリッドを構築する。
現在の九電力による独占体制も改革が必要であろう。

(蛇足ながら)
◆フリーランスの記者も<低>脳度な質問
講演後、記者会見が行われた。
「自由報道協会」の主催であり、閉鎖的記者クラブの場合とは異なる期待を持っていた。
しかし、ほとんどの質問はお粗末な<低>脳度ぶりを露呈した。

記者クラブの記者の質問は、慣れ合いと怠惰と惰性の重箱の隅つつき。
一方、「自由報道協会」のフリーランス記者の質問は、自己PRと観念的内容の空回り。
日本のジャーナリズムの実態が顕れているようで、お寒い限りだ。

日本では意見を述べるとき、会社名などを名乗るのが普通だ。
氏素性の分らない者は、意見を述べる機会すらない。
意見の内容よりも、それを述べる立場が重視されるのだ。

大きな組織、有名企業に所属する者は、所属先を示せば済む。(個人名はどうでもよい)
フリーランスはそうはいかない。組織名や会社名は知られていないからだ。
そこで、質問に際して、まずは自己紹介(PR色が強い)をすることになる。

何人もが、司会者から「質問をお願いします」と促される始末だ。
質問は、自分の信条や経験に基づく観念的なものが多く、孫さんの具体性と対照的だ。
また、孫さんの志と行動に前向きにに賛同する意見や質問は少なかったように思う。

記者クラブに虐げられているフリーランスの方々の悲哀も感じられる。
今後は、個人名だけを名乗り、質問の内容で勝負する気概を示して欲しいものだ。
それこそが、「自由報道協会」とダメ記者クラブを差別化するキーであると思われる。

2011年04月30日

原発事故:50日を経過

◆50日を経過
3.11の大震災・巨大津波から、50日が経過した。
事故を起こした原子炉は、一応、制御された状態にある。
種々の対策を講じる時間が得られることを願う。

そんな中で、政府の対応が一部改善された。
今まで何をしていたのか、と言いたいが、改善するのはいいことだ。
ただ、問題点も改めて浮き彫りなっている。

◆記者会見の統合
25日から、関係する記者会見が統合された。
これまではバラバラで、発表内容の重複や食い違いが指摘されていた。
政府と東電の「福島原発事故対策統合本部」が主催する形に変更された。

経済産業省保安院、原子力安全委員会、文部科学省、東電が一堂に会する。
会見の総括は、対策統合本部事務局長の細野内閣補佐官が務める。
50日も経ってからであるが、ともかく、すっきりはした。

それにしても、記者の質問は、相変わらず、重箱の隅をつつくようなものが多い。
会見の形式は変わっても、記者の低脳度ぶりは変っていない。
これでは、マスコミの政府・東電に対する監視機能は、全く果たせない。

◆汚染マップの公開
文部科学省が、やっと、放射能の汚染マップを公開した。
各測定地点の汚染値の推移と累積値が分るようになった。
公開は遅れに遅れ、文部科学省の官僚的体質も公開された。

◆原子力安全委員会がお詫び
班目委員長は、27日午後の衆議院決算監視委員会で、事故についてお詫びした。

 ・原子力の安全基準に不備があったこと
 ・事故発生直後の緊急事態応急対策調査委員の招集が不調であったこと
 ・現地への調査委員の派遣が、事故後1ヶ月と送れたこと

こんな役立たずの委員会など要らない、と言いたいところだ。
原発推進のための隠れ蓑で、天下り官僚と御用学者の集まりだ。
国民のための正常な委員会に改組しなくてはならない。

それに、緊急事態応急対策調査委員(長すぎる!)の招集の件は、東京一極型の失敗だ。
携帯電話もメールもつながらず、交通もマヒして、40人中数人しか集まらなかったという。
少なくとも大阪と二極化し、緊急時に備えるべきである。

2011年04月22日

原発事故:原子力無策

◆原子力無策のツケ
原発事故の深刻さと政治的対応の混迷は、日本の原子力無策のツケといえる。
ひとつには、『原子力安全神話』の流布と大津波による神話崩壊である。
ふたつには、『放射能リテラシーの欠如』による風評と住民の不安・不満である。

◆『原子力安全神話』
原子炉は絶対に安全で、放射能が外部に漏れる心配はない。
これが『原子力安全神話』である。
したがって、国でも地域でも、放射能対策は全く講じられていなかった。

政・官・産・学の原子力複合体にマスコミも加担して、この神話を築き上げてきた。
自分でも、原子力は安全だと思い込んでいた。
クリーンで、安価で、安定して安全なエネルギー、‥‥。

それが大津波で、完璧に崩壊してしまった。
大量の放射性物質が、原発の外部に漏れ、無防備なままの環境を広く汚染した。
原子炉を安定させる手段は失われ、危機的な状態は長期間続く。

◆『放射能リテラシーの欠如』
わが国では、<放射能>といえば、広島・長崎の悲惨な被爆体験が想起される。
反<放射能>は、反戦運動や反原発運動とも絡んで、政治・社会の対立を生んだ。
反原発では、<放射能>源である原発の存在は、全否定される。

存在を否定する原発の<放射能>対策を考えれば、存在を認める自己矛盾に陥る。
<放射能>の漏れを<想定外>にしてしまったのである。
現実には存在する原発、そこから<放射能>が大量に漏れ、なすすべがなかった。

一方、原発推進派は、<放射能>漏れはない、として原発を建設してきた。
<放射能>は無いのだから対策は不要だ。
<放射能>の漏れを<想定外>にしてしまったのである。

 ◇ ◇ ◇

いずれにしても、<放射能>とまともに向き合ってこなかった。
<放射能>について、知識、危険性、避難計画などは周知徹底されることがなかった。
事故後の混乱は、この<放射能>リテラシーが欠如した結果もたらされた<人災>だ。

<放射能>汚染の風評被害も深刻である。
こちらは、福島県はもとより、茨城県、千葉県なども巻き込んでいる・
日本全体でも、輸出や観光などに大きな被害が発生している。

風評は、政府や東電の情報提供・開示の稚拙さにも起因している。
緊急時の情報リテラシーの重要性を認識しなければ、国家に重大な損失が生じる。
事故後の混迷は、この情報リテラシーが欠如した結果もたらされた<人災>だ。

2011年04月19日

原発事故:東電の事故収束工程表

◆やっとひとつの拠り所
4月17日、東電は「福島原発事故の収束のための作業工程表」を発表した。
第一段階(今後3ヶ月)で、原子炉と使用済み燃料プールの冷却などを実施。
第二段階(その後3~6ヶ月)で、原子炉の冷温停止状態を実現。

遅い。菅総理の指示で、急遽、作成したものと思われる。
内容は、問題解決の工程であり、問題(事態の深刻さ)認識は提示していない。
東電としては、眼前の問題にひたすら取組む姿勢を示す、ために作成したともいえる。

原子炉の正確な状況も、放射性物質の放出量も把握できていない。
次々と新たな問題が出てきて、その対処に追われている。(特に、超高濃度汚染水関連)
今までに工程表を作成していても、修正の連続であったかもしれない。

ともあれ、ひとつの目安にはなる。
ただ、時間的には、相当に厳しいと予想される。
現場の作業員の方々にシワ寄せがないよう、とくに配慮が必要である。

2011年04月13日

原発事故:レベル7

◆レベル7をようやく宣言
12日、原子力安全・保安院は、福島原発事故の評価を<レベル7>に引き上げた。
遅きに失した、というべきであろう。
いまさら<レベル7>としても、事態は少しも好転せず、さらに悪化を続ける。

大気中に放出された放射性物質の量を計算したら、基準を超えた。。
保安院は、3/15-16に起きた2号機の爆発で大量に放出されたため、と説明した。
ならば、その後すぐに<レベル7>に達していたことになる。

事故を矮小化しようとした東電、それに乗った保安院と政府。
事態が改善しているかのごとく、安定しかけているかのごとく、演じてきた。
マスコミも、それに同調して報道してきた。

その欺瞞は、とっくに破綻している。
事故の現実を直視すれば、すぐに分ることだ。
<レベル7>の発表後、マスコミもやっと<チェルノブイリ>に触れ始めたが‥‥。

◆反響
<レベル7>宣言に対する内外の反応は、データから見て「妥当」としている。
同時に、日本政府の危機感の鈍さも指摘している。
宣言は、政治レベルのダメさ加減をも世界に開示した。

中で、ロシアでは「7は過剰」との評価も示したという。
<チェルノブイリ>の惨状を知る故に、「福島など足元にも及ばない」といいたいのかも。
旧ソ連時代の事故の真相は、依然として<鉄のカーテン>に覆われているようだが‥‥。

また、中国政府は日本政府に「事故の状況とデータの完全な開示を要求」した。
もっともな要求ではあるが、一言いいたくなる。
国家で厳しい情報統制をしているのは、どこの国か、と。

◆<チェルノブイリ>とは異なる深刻さ
福島原発事故は、<チェルノブイリ>のような大惨事になる可能性は低いようだ。
しかし、異なる深刻さを抱えて、現在進行形だ。
しばら事態の推移を注視して、別途、記事を掲載したい。

◆菅総理も<レベル7>
このところの菅総理の言動は、もはや収拾がつかない情けなさだ。
総理までがレベル7>に至ったようだ。
日本の政治危機であり、何とかせねば。

先日(4/3)の記事でつぎのように書いた。
<最高権力者である総理がダメなら、押し込める(座敷牢とはいわないが)のも一案だ>
これを実行すべき時が来てしまったように思える。

民主党内では、例によって、小沢・鳩山氏が蠢(うご)めいている。
自民党も、相も変らず、首相退陣を迫っている。
しかし、こうした政局政治家達の手に負える日本の状況ではない。

そもそも「自分が首相ならどうするか」という具体的政策を提示して発言していないのだ。
いずれも、首相になったところで、安倍氏以来の1年内閣で終わるであろう。
政局がらみの政治空白が、また延長されるだけだ。

総理は飾り物にして、実務能力のある与野党政治家でチームを組むのがいい。
主導権争いなどしているヒマはないのだから。
政局にしか目の行かない<ゾンビ政治家>が登場する場面ではない。

2011年04月10日

原発事故:NHK危うし、日本危うし

◆NHK危うし
一号機に窒素を注入している。水素爆発を防ぐためという。
6日21時のNHKニュースウォッチ9でも報道された。
その実感は、NHK危うし!

解説記者が水素爆発の危険性に触れようとした瞬間、女性キャスタが<水>を入れた。
「高濃度汚染水の流出が止まりました」との明るい(?)ニュース。。
その解説の中で、解説記者が何と、東電に敬語を使った:「~しておられる」と!

◆日本危うし
NHKが、かたくなに報じないニュースがある。
そのひとつが、前にも述べた<コンクリートポンプ車>だ。
CNNは「世界最大の高さ70mの<ポンプ車>がアメリカから空輸される」と報じた。

先日のCNNのHPでは、トップ記事であった。
(米アトランタの現地紙(英文)では「東電が契約して手配」とある‥他Blogが掲載)
当然、NHKは知っている。しかし一切報じない。日経も読売(HP)もダンマリだ。

政府・保安院・東電にとって、<コンクリートポンプ車>はタブーである。
1987年、<チェルノブイリの石棺>を作ったのが、この型のポンプ車なのである。
<石棺>は原子炉全体を鉄筋コンクリリートで覆い、放出される放射能を封じ込める。

政府・保安院・東電は、冷却装置が復旧すれば、原子炉は安全停止できると説明する。
どうしても<コンクリポンプ車>→<石棺>→<原子炉の墓場>の連想を遮断したい。
NHKなどのマスコミも、その意を汲んで同調し、報道を差し控えている。

推測するに、アメリカの意向ではないだろうか。(ありがたいことだ)
日本の危機感の脆さを見かねて、<石棺>の準備を要求しているのではないか。
放射性物質の飛散を防ぐためには、早期の<福島の石棺>建設を検討することだ。

このまま汚染が進めば、原発周辺はもとより、福島県の相当部分が居住不能になる。
放射性物質が累積して汚染された土地は、それでオシマイなのだ。
政府・東電・マスコミは、毎日を目先の対応で空費しているだけなのである。

日本危うし!

2011年04月08日

原発事故:丸投げと丸抱え

◆東電に丸投げ
今回の原発事故は、徹底的に東電に丸投げされている。
最初からそうであり、現在でも変っていない。
原発事故でなければ、それでもよかったであろう。

現状を見れば、とても丸投げですむ状態ではない。
事故の深刻な影響は、農業、漁業、観光、輸出などに拡がっている。
放射能による海洋汚染や大気汚染は、国際社会でも問題になっている。

もはや東電の手に負えないのは明らかだ。
つまりは、政府が責任を持ちリーダーシップを取らなくてはならないのである。
実務的には、原子力安全・保安院が中心になる立場と思う。

しかし、その保安院は、原発推進の経済産業省に属し、東電とはラブラブでやってきた。
監督権限は見かけ上で、東電の報告に沿ってコメントするのがせいぜいだ。
そこから報告を受ける政府・内閣は、東電仕込みの論を唱えるしかない。

東電は、東電が、東電の、東電に、‥‥。
日本国として、この非常時にどうするんだよ?
やはり、自衛隊&米軍頼みか、いや、米軍&自衛隊&多国籍軍かも‥‥。

◆東電は丸抱え
今回の原発事故は、徹底的に東電が丸抱えしている。
最初からそうであり、現在でも変っていない。
原発事故でなければ、それでもよかったであろう。

事故を甘く見た東電は、自社だけで事故を処理しようと考えた。
我が社ならできる、我が社でなくてはできない、我が社しかできない、と丸抱えした。
そのため、事故の実態もひたすら抱え込み、外部には限定公開とされてしまった。

つぎつぎと発生する問題や、その解決の困難さは、東電丸抱えでは収拾困難だ。
誰が見ても、東電だけでは対処しきれないほど状況は悪化している。
東電は、速やかに丸抱えをギブアップし、国内外の支援を率直に要請すべきである。

2011年04月06日

原発事故:信頼できる放射能測定値が足りない

◆放射能測定値を隠す政府・東電・官僚
おかしい、きわめて異常である。
事故後の放射能測定値の公開が大きく損なわれている。
そこには、日本の情報公開を妨げる闇の世界がある。

闇の世界は、つぎのような既得権益者の複合体である。
無能政治家、省益官僚、御用学者、私益大企業、翼賛記者クラブなど。
闇の世界は、都合の悪い情報を協調・結託して、国民の眼から巧妙に隠す。

 ・存在していても公開しない
   東電は、作業現場の放射能計測値を公表してしない。
   気象庁、原子力委員会は、各々の放射能汚染予測マップを公表していなかった。

 ・都合の悪いものを除いて公開する
   東電は、特に危険なプルトニウムなどの計測値を除いて公表してしる。
   記者会見では、2号炉の底が、実質、<抜けている>ことに<誰も>触れない。

 ・部分的散発的にしか測定していない
   事故の記録を将来に残すための、全体的連続的な計測データの蓄積がされていない。

 ・サボタージュ
   現在の汚染マップが作成されていない。

 ・データの解釈をゆがめる
   ことさら半減期が短い放射性ヨウ素の濃度を強調し、セシウムなどは軽く扱う。
   海に放出した汚染水を、東電やマスコミは<低濃度>というが、実は基準値の千倍だ。

 ・データの計測や計算でミスをする
   東電は、公表した計測値のミスを指摘されたが、もはや信用できない状態だ。

◆国際機関による計測が必要
東電は、自らの都合で、計測値を取捨選択している。
原発事故は、東電という一企業の責任範囲を越えている。
計測は、国際的にも信頼できる機関に参加を求めるべきだ。

アメリカの機関であれば、計測値のデータベース化と公開を志向する。
これは不可欠で、東電や省庁では全く期待できない。
情けないが、それが日本の情報公開の現実なのである。

2011年04月03日

原発事故:すでに非常事態

◆非常事態宣言のタイミング
福島原発事故は、既に非常事態である。
マスコミ報道は、あたかも事態がなんとか収拾されると錯覚させる。
現実は、もはや通常の手段では収拾困難な状態になっている。

特に、2号機では超高濃度の放射性物質が、汚染水として流れ出している。
これは燃料脳が激しく損傷し、格納容器と圧力容器が共に底抜けしていることを示す。
これは未曾有の緊急事態である。

低脳度の記者会見では、汚染水が海に流れるのを防ぐ対策などを質疑応答している。
<モト>が肝心なのに、ピットに入れた凝固剤は何袋かなどと聞いてる場合かよ。
こんなアホ保安員とアホ記者は、ウチに帰って**して寝ろ。(**は伏字)

機を失せず、<非常事態>を宣言し、自衛隊&米軍に事故対処をゆだねるべきである。

◆東電という一企業による対処は限界を越えた
政府は、東電に丸投げのままだ。
東電は、丸抱えで必死の作業をしているが、事態の進展に後手後手だ。
すでに、東電だけの能力では対応できないほどに、事態は悪化し、拡大している。

◆政治家・官僚・学者には統治能力がない
国民、とくに住民の危機感は、政府(官邸)の感覚と大きな差がある。
「当面、安全だ」というような空念仏、空手形、希望的観測などは不要だ。
予想される事態と対応策を具体的に提示することが必要なのだ。

放射性物質が爆発的に放出されたら、どう対処するのか、が不明だ。
放射性物質が長期にわたって放出され続けたら、どう対処するのか、も不明だ。
「あらゆる事態を想定している」と官房長官は言うが、実際は<無策>だ。

 ・海から陸へ風が吹いたら、汚染はどう拡がるのか
 ・放射能の危険性と許容度の情報を、どう伝えるか
 ・緊急事態で広範囲の住民を、どう避難させるのか

各種委員会を作ってメンバーが議論しても、たぶん、役に立たない。
進行中の危機に対し、統治能力がほとんど無い。
かといって、内閣改造や内閣総辞職などやっている場合ではなく、変り映えもしない。

最高権力者である総理がダメなら、押し込める(座敷牢とはいわないが)のも一案だ。
総理には総理のままでいながら、必要な署名と捺印などをこなしてもらえばいい。
政治は、官房長官を核として、与野党協調で行うことにする。

◆自衛隊と米軍による作戦指揮
その上で、原発事故対処のための<非常事態宣言>を発令する。
事故対処の統合指揮を、自衛隊に委ねる。
もちろん、東電もその指揮下に入る。

敵軍隊が福島原発付近に上陸し、戦闘状態にあると考えれば分りやすい。
自衛隊は、そういう事態に対処できる唯一の組織であり、訓練を繰り返している。
米軍の支援も不可欠で、共同作戦本部を「福島市」に置いて、事故に対処する。

いかがであろうか。
国民や国際社会にも力強いメッセージを与えると思われるのだが。
備え過ぎても備え過ぎないのが原発事故なのである。

2011年03月31日

原発事故:記者会見の「脳度」

◆低レベル「脳度」の記者会見
事故に関する記者会見の「脳度」は、実に低レベルである。(放射能濃度は高レベル)
先日、東電の記者会見が、まるでドタバタの喜劇のようだと酷評した。
その後、他も含めて、ずいぶんと改善されてきた。

一方で、質問する側の記者達の「脳度」の低さが際立ってきた。
彼らは、会見で提供される情報をもとに記事を書く。
そこで、記事を補間する質問をするのだが、これが実に低レベルなのだ。

・質問が冗長で、趣旨のあいまいなものが目立つ。
・「えー」や「あのー」が混じり、質問に全く迫力がない。
・長々と状況を説明し、Yes/Noを問う質問がある。(質問は長く回答は一言)

・発表内容の範囲内でしか質問しない。(余計なことには触れない自己規制)
・枝葉末節の質問がきわめて多い。
・答える立場にない相手に、答えようのない質問を浴びせる。

発表側(官房長官、保安院、東電)は、学習効果でソツがなくなった。
記者側は、相変わらず低レベル「脳度」のままだ。
国民の知りたいことを問うのではなく、己れの記事を書くための質問しかしないのである。

◆記者クラブの弊害
これらの記者会見は、各省庁や業界団体に設置されている<記者クラブ>が運営している。
<記者クラブ>は、大手の新聞社、テレビ局、通信社などで構成されている。
フリーランスの記者や外国メディアなどは排除され、原則、これらの記者会見に参加できない。

この閉鎖性が積年にわたり、官民癒着の構造を作り上げてきた。
情報を押さえる省庁が上位で、それに依存する<記者クラブ>は下位となる図式が定着した。
記者会見は、省庁の意を汲んだ馴れ合いのセレモニーとなった。

その中で、記者の批判的精神は薄れ、思考はマンネリ化し、「脳度」は低レベルとなった。
政府権力を監視するというマスコミ本来の機能は、大きく失われている。
<記者クラブ>はわが国の深刻な病根の一つで、早急に除去すべきものと思われる。

2011年03月30日

原発事故:NHK報道に疑問符

◆NHKの事故報道に疑問符
わがNHKに対する信頼はきわめて高い。(高かった!)
質の高い番組は、当ブログでもいくつか紹介してきた。
そのNHKが、原発事故では明らかに偏った報道をしている。

◆禁句:チェルノブイリ
現在、NHKでは<チェルノブイリ>は「禁句」=「放送禁止用語」的だ。
国民に福島原発→<チェルノブイリ>を連想させてはならない、との意図だ。
おそらく政府の意を汲んで、自ら報道をゆがめている。

アナウンサーや解説者は、<チェルノブイリ>を決して口にしない。
ゲストが<チェルノブイリ>に触れると、即座に話題を切り替える。
実に徹底して巧妙で、かつ狡猾だ。

最悪の事態としての<チェルノブイリ>が、再現されてはならない。
悲劇の教訓として、この機に国民は歴史の真実を知るべきだ。
そこで果たすべき役割を、NHKは自ら放棄し、逆に阻害している。

◆禁句:コンクリートポンプ車
現場で、放水作業に大活躍中の2台のコンクリートポンプ車。
NHKはこれを「特殊な車両」と表現している。
最初のニュース(3/22)では、「場所を絞って放水できる特殊な機械」といっていた。

東京消防庁や自衛隊の放水活動は、丁寧に報道し、隊員へのインタビューまでやる。
今や、使用済核燃料プールへの放水は、コンクリートポンプ車に100%依存している。
それを、29日になっても「特殊な車両」で片付けている。なぜか?

「コンクリートポンプ車」は、チェルノブイリで「セメントの棺」を作った車両なのだ!!!

つまり、NHKにとって「コンクリートポンプ車」は、はなはだ都合が悪い存在なのだ。
国民には、絶対にチェルノブイリを連想させてはならない。
東電・政府・NHKがひたすら願う、浅はかな幻想なのだが。

もうひとつ、NHKは「コンクリートポンプ車」を提供した中央建設(株)を完全に抹殺している。

そもそも「コンクリートポンプ車」は、社員の発案を受けた会社が政府に提供を申し出たものだ。
その自発的な善意が、今、深刻な事態の一端をなんとか支え続けている。
賞賛すべき中央建設を、地方の無名の土建会社としてか、無視するNHKの態度は不遜だ。

◆NHKのやるべきこと
まずは国民に、<必要>な情報を<正確>に届けることだ。(当り前!)

 ・チェルノブイリ事故で住民が受けた放射能汚染の実態(情報不開示による被害の拡大)
 ・広島と長崎の被爆による放射能汚染の実態(両地とも立派に再生している)
 ・福島原発の予想される最悪の事態(ハザードマップの公開)
 ・最悪の事態における政府の対応策(国民と住民に覚悟と備えと安心のための情報を提供)

とくに、政府の対応策は未定と思われるので、厳しく作成・開示を求めるべきだ。

原子炉の状態だとか、電気が通じたとか、汚染した水をどこへ運ぶとか、‥‥。
日々の現象ばかりを追いかける報道に終始しているだけではないか。
それで安心や安全を連呼されても、国民は納得しない。

事態はますます悪化している。NHKはまともな姿に変身できるであろうか。

2011年03月26日

原発事故:<想定外>で逃げる

◆<想定外>という逃げを許すな
今回の原発事故は、巨大地震と大津波によって発生した。
M9.0と10mを越える津波は、<想定外>とされている。
今、懸命な修復作業が進められている。

懸念は、放射性物質が継続的な放出で、汚染が累積・拡大すること。
また、突発的な大量放出が発生し、高濃度の汚染が住民を襲うこと。
「そういうことは<想定>されません」と政府・学者はいう。

万一、実際に起ると彼らは「<想定外>でした」とヌケヌケいうだろう。
自ら<想定>の範囲を狭めて楽観し、<想定外>として責任を逃れる。
そんなヤツらを中心に報道を展開する超アホなマスコミ。

日常の修復作業では、<想定外>事故の連続だ。
建屋を吹っ飛ばした水素爆発が二回、高濃度の汚染水で作業員が被爆などなど。
野菜や原乳汚染による経済的打撃、水道水汚染による東京の動揺などなど。

<想定外>の大津波に直面しながら、まだ<想定外>を無視するのか。
福島第一原発の事故は、人類未曾有の経験であり、世界が注視している。
常に<想定外>に備えることこそが、求められているのである。

◆歴史の教訓から
約400年前、加藤清正が築いた熊本城。
その本丸の石垣(現存)は、高さが<約30m>もある。
熊本城は、1877年(明10)の西南の役で、薩摩軍の猛攻に耐え抜いた。

原発事故:チェルノブイリの教訓

◆原子炉が制御不能になったら
最悪のシナリオは、原子炉が制御不能になることだ。
3/24付け日経新聞でも懸念を示している。
そして、某大学教授の「そうなる可能性は低い」というコメント。

ひとつの原子炉でも制御不能になれば終わり、と案じて記事は店じまいだ。
備えについては全く触れない、アホなマスコミの素顔丸出し。
綱渡りの現在の修復作業で、ついに作業員の被爆事故が発生した。(3/24)

◆チェルノブイリの教訓
1986年のチェルノブイリ原発の事故は、多くの教訓を残した。
最後の手段として採用されたのが、「セメントの棺」。
原子炉を鉄筋コンクリートの建物で覆ったものという。

放射性物質の拡散は防いでいるが、問題も多く抱えている。
やっつけの突貫工事で建設されたため、ひび割れなどで劣化が激しい。
崩壊の恐れがあって、補強工事も行われている。

放射能が遮蔽されていないので周囲は放射能の危険地帯のままだ。
雨水が建物に沁み込み、放射性物質が地下の土壌を汚染しているという。
チェルノブイリは終っていないのだ。

25年間のチェルノブイリの教訓を、正確に、客観的に再評価する必要がある。
目をそらすことなく、教訓を直視すべきなのだ。
「チェルノブイリの再現」は、絶対に回避しなくてはならない。

しかし、やや軽微で部分的ながらも、状況は既に「再現」されつつあるように見える。
30km圏外で、野菜や原乳、水道水から、基準を越える放射性物質が検出されている。
特に、水源地が汚染されたら、水を絶たれた巨大都市・東京は完全にお手上げである。

◆<福島方式>で備える
原発事故では、「可能性が低い」最悪の事態が発生したら、<オシマイ>なのだ。
最悪の事態に備えるのは、まさに政府の責任だ。
無責任でノーテンキな学者やアホなマスコミや私企業の東電ではない。

制御不能になった原子炉を封じ込めるには、チェルノブイリを参考にすることだ。
ただし、チェルノブイリの「セメントの棺」には多くの欠陥がある。
世界の英知を集め、新たに<福島方式>の「棺」を構築しなくてはならない。

放射性物質と放射能を封じ込める「棺」は、実現可能であろうか。
早急に、実現可能な「棺」の仕様を検討して、公表すべきだ。
いつ建設するかは、それから決めればよい。

現在進められている「修復作業」は、全く先の見えない応急作業に過ぎない。
二度の水素爆発もあり、修復不可能な箇所があれは、綱渡りの不安定さが続く。
放射性物質の拡散が止まらないとすれば、真の悲劇が始まる。

<福島方式>の「棺」の建設を、政府は必死で検討しなくてはならない。
政府・学者・マスコミは「チェルノブイリ」を禁句にして、あえて「棺」を無視する。
<しびれを切らしたアメリカ>が提案してくれるのを待つしかないようだ。

2011年03月23日

原発事故:真相を探る

◆放射能汚染の影響が拡がっている
連日、原発事故の状況が報道されている。
放水や電源回復によって、事態は改善に向かい始めたかにみえる。
しかし、期待を持たせようとする政府や東電の思惑がチラチラしてならない。

その思惑も崩れ始めている。
野菜や牛乳、さらに水道水までが放射能汚染されていることが明らかになった。
福島県や茨城県などの農畜産物は売れなくなり、その経済的損失は甚大になる。

昨日(3/22)になって、海水に含まれる放射性物質調査の結果が公表された。
「すぐに健康に害はない」と政府や学者は言うが、かなり気になる数字であった。
さらに、原発の40km地点の土中からも、通常より多い放射性物質が検出されている。

今まで伏せておいた観測結果を、数値が下がってきたので公表したのではないか。
明らかに、政府・東電は都合の悪いデータを隠蔽し、マスコミもそれを追求しない。
その間にも、安全といいながら汚染は進み、さらに周辺の県にまで波及していく。

◆現在の対応策のリスク
政府・東電・マスコミは、現在の対応策の枠内でのみ議論を展開している。
その対応策のメドは立っておらず、「最大限の努力」のみが空しく強調される。
外部への放射性物質の漏れを停止できるのか、いつできるのか。

放射性物質は漏れ続け、汚染は蓄積し、拡がる。
突発的に放射性物質が放出され、30km圏を越える可能性はないのか。
子供達を守るため、即刻、80km圏位より遠方に避難させるべきではないか。

原発の現場の作業員の被爆も深刻な問題だ。
長期にわたり、危険な環境に交代要員を次々と送り込んでいかなくてはならない。
そんなことが許されるであろうか。

◆最後の切り札の準備
いずれにしても、現在の対応策に<期限>を公式に設定すべきである。
<期限>までにメドが立たない場合、速やかに<次の対応策>に切り替えることだ。
<次の対応策>は、最後の切り札として準備しておかなければならない。

現在の対応策は、『技術』で原子炉を制御しようとするものだ。
<次の対応策>は、『力技』で原子炉を封鎖しようとするものだ。
『力技』とは、セメントで原子炉を埋め固めてしまう<チェルノブイリ方式>である。

政府・東電・マスコミは、このチェルノブイリ方式について、一切触れない。
マスコミに登場する学者も、一切触れない。
みごとなまでの国民の眼をそらせる連携プレーだ。

原発事故:真相を探る

◆放射能汚染の影響が拡がっている
連日、原発事故の状況が報道されている。
放水や電源回復によって、事態は改善に向かい始めたかにみえる。
しかし、期待を持たせようとする政府や東電の思惑がチラチラしてならない。

その思惑も崩れ始めている。
野菜や牛乳、さらに水道水までが放射能汚染されていることが明らかになった。
福島県や茨城県などの農畜産物は売れなくなり、その経済的損失は甚大になる。

昨日(3/22)になって、海水に含まれる放射性物質調査の結果が公表された。
「すぐに健康に害はない」と政府や学者は言うが、かなり気になる数字であった。
さらに、原発の40km地点の土中からも、通常より多い放射性物質が検出されている。

今まで伏せておいた観測結果を、数値が下がってきたので公表したのではないか。
明らかに、政府・東電は都合の悪いデータを隠蔽し、マスコミもそれを追求しない。
その間にも、安全といいながら汚染は進み、さらに周辺の県にまで波及していく。

◆現在の対応策のリスク
政府・東電・マスコミは、現在の対応策の枠内でのみ議論を展開している。
その対応策のメドは立っておらず、「最大限の努力」のみが空しく強調される。
外部への放射性物質の漏れを停止できるのか、いつできるのか。

放射性物質は漏れ続け、汚染は蓄積し、拡がる。
突発的に放射性物質が放出され、30km圏を越える可能性はないのか。
子供達を守るため、即刻、80km圏位より遠方に避難させるべきではないか。

原発の現場の作業員の被爆も深刻な問題だ。
長期にわたり、危険な環境に交代要員を次々と送り込んでいかなくてはならない。
そんなことが許されるであろうか。

◆最後の切り札の準備
いずれにしても、現在の対応策に<期限>を公式に設定すべきである。
<期限>までにメドが立たない場合、速やかに<次の対応策>に切り替えることだ。
<次の対応策>は、最後の切り札として準備しておかなければならない。

現在の対応策は、『技術』で原子炉を制御しようとするものだ。
<次の対応策>は、『力技』で原子炉を封鎖しようとするものだ。
『力技』とは、セメントで原子炉を埋め固めてしまう<チェルノブイリ方式>である。

政府・東電・マスコミは、このチェルノブイリ方式について、一切触れない。
マスコミに登場する学者も、一切触れない。
みごとなまでの国民の眼をそらせる連携プレーだ。

2011年03月20日

原発事故:情報欺瞞

◆政府の情報欺瞞を許すな
3/19 土曜夜、福島県の原乳と茨城県のホウレンソウから放射能が検出されたと発表された。
食品安全基準の暫定値を越える量である。
アホ政府とアホ学者はくり返す:

「毎日、普通の量を1年間食べても、直ちに健康を害することはない」

冗談じゃない!
ハクサイもキヌサヤもキュウリもナスもシュンギクもリンゴもモモも、毎日いろいろ食べる。
もちろん、米は毎日食べる。汚染の影響は食べる物全部の足し算なのだ。

牛乳だって冗談じゃない!
牧場で乳牛は汚染された牧草を毎日々々大量に食べていて、その牛乳だ。
乳牛はどうなるのだ? 肉牛も同じではないか?

政府や御用学者の言っていることは、部分的真実に過ぎない。
全体的には真実ではなく、情報の欺瞞なのだ。
マスコミはそれをそのままタレ流す。

◆情報欺瞞を演ずるアホ集団
部分的情報だけを公表して欺瞞する政府、その片棒を担ぐ学者、欺瞞を追及しないマスコミ。
揃いも揃って、無為無策無能無責任な日本のアホ集団。
彼らを津波と放射能の彼方へ永久追放しなくてはならない。

原発事故:無能な政府

◆無能な政府は国民を守れない
「予断のできない状況が続いている」:菅総理の18日のコメント
「得られた情報は全て公開する」:同じく菅総理のコメント
「政府は目前の事態の収拾に全力をあげている」:19日の官房長官のコメント

いずれも政府の無能無為無策をさらけ出している。

太平洋戦争末期の軍事政府と同じ様相だ。
記者会見は、いわば大本営発表と同じレベルに見えてならない。
原爆を投下されるまでの道を、再び歩んでいるようだ。

◆「予断を許さない状況が続いている」と総理は言った!
<予断を許さない>とは、「最悪の事態」を避けるメドが立たない、ということだ。
「最悪の事態」とは、原子炉の炉心の<メルトダウン>ということだ。
つまり、「放射能が広範囲に大量にバラ撒かれる可能性のある状況」ということだ。

そこで、「最悪の事態を防ぐため、全力を尽くしている」というのだ。
つまり、「現在の作業によって、最悪の事態を防ぐ」というのだ。
そして、ここで不毛の<思考停止>に陥る。

◆「政府は目前の事態の収拾に全力をあげている」と官房長官は言った!
<思考停止>とは、、「作業が失敗した場合にどうするか」を考えない状態だ。
だから、「目前の事態の収拾に全力をあげる」ことだけになる。
さあ、たいへんだ!

政府は、最悪の事態が起るかもしれない、といいながら目先のことしかやっていない。
放射能が大量にバラ撒かれた場合の具対策は、ゼロだ。
作業が不調で、さらに放射能汚染が進んでから、泥縄の避難命令を出すハメになる。

対策は後手後手に回り、住民や自治体は大パニックだ。
そうなってはならない、そならないで欲しい、そうならないだろう、そうならない。
これが悪しき日本人の<思考停止>パターンで、政府は既に<大本営>と化している。

◆最悪に備えることだ
炉心の最終的な<メルトダウン>に至るまでに、もはや、時間は限られている。
現在の作業の成功は祈りつつも、原子炉をセメントで固め込む準備を進めるべきだ。
チェルノブイリ事故の「セメントの棺」作戦だ。

この作戦で放射能を完全封鎖できることを、国民に周知徹底する必要がある。
現在の作業がうまくいかなくても万全の方法があるということだ。
そうであれば、国民は安心して、現在の作業を見守ることができる。

「セメントの棺」は、福島第一原発の6基の原子炉を封じ込める規模になる。
ダムを作る位のセメントを、高レベルの放射能の中で、短期に積み上げる必要がある。
今から必死で準備しておかないと、間に合わない。

そんなことにならないように願うが、政府はそういう備えをするべき存在だ。
総理や官房長官の頭には、全く意識が無い。
原発事故は、今や、無為無策無能な政府による『人災』になりつつある。

2011年03月18日

原発事故:事故の直視を

◆原発事故の深刻さを直視せねば
3月11日、東日本巨大地震が発生してから、一週間。
巨大津波で被害を受けた福島第1原発の状況は、きわめて深刻だ。
炉心の「メルトダウン」は既に進行中である、と認識しなくてはならない。

「メルトダウン」で発生する『セシウム』が各地で検出されている。
放射線量が少ないから安全だ、などと云っている場合ではない。
危険な放射性物質が大気中に放出されているということだ。

もはや東京電力の手には終えない段階だ。
東電は、原子炉の運転はできても、損壊した設備や装置を修復することはできない。
原発の製造・建設を担当したメーカー(日立、東芝など)の支援が必要だ。

日経新聞の報道では、メーカー技術者の本格的派遣は、ようやく17日に実現したという。
何という遅さだ!!!
もちろん、停電状態では手の打ちようがなく、その電源がようやく回復する状況ではあるが。

東電は、事態の深刻さを理解していなかった。
東電は、何とか自分達が中心になって対処しようとしていたのである。
その東電に全ての判断と対処を任せた政府と保安院は、誤った情報を国民に伝えている。

◆即、米軍専門部隊の派遣要請を!
「メルトダウン」は、グズナな政府や東電では収拾不可能だ。
菅首相は、即、オバマ大統領に米軍専門部隊の派遣を要請すべきだ。
米軍の指揮の下で、事態の正確な把握と対策を策定し、国民と国際社会に公表すべきだ。

非常事態なのである。
最悪の<地獄>を回避するには、チェルノブイリ原発のように『セメントの石棺』が必要になる。
被害を局地化できる可能性を明示して、社会の大パニックを防止しなくてはならない。

◆福島第一原発を安定させるのは至難の技!
福島第一原発には6基の原子炉ある。
5&6号機は、使用済み核燃料を保管するプールの冷却システムを修復すれば、安定する。
4号機は、使用中であった核燃料も保管するプールの冷却システムを修復すれば、安定する。

地震発生時に自動停止した1~3号機の安定は、至難の技だ。
安定に不可欠な冷却システムが機能せず、炉心の温度が上がり、やむなく海水を注入した。
(この時点で、非常事態を認識すべきであった)

これら3基では、二種の冷却システムを修復する必要がある。
 ・原子炉本体の冷却システム
 ・使用済み核燃料を保管しているるプールの冷却システム

原子炉本体には、地震による損傷、爆発による損傷、海水注入による汚染などがある。
1基でも「メルトダウン」が進めば、放出される放射性物質で周囲も大気も汚染される。
プールへの放水は一時しのぎで、全体の安定にはほど遠い。

◆官房長官記者会見とアホ・マスコミ
18日17時に官房長官記者会見が行われた。
長官の発言も記者の質問も、まるで<ノーテンキ>で、国際社会は目を疑うであろう。
喫緊の米軍派遣要請に、彼らは全く無関心だ。全員レッドカードだ!!!

◆菅総理の記者会見
この後、20時過ぎに、総理の記者会見が行われた。
原発事故については、<東電>、自衛隊、警察、消防などが必死の努力をしていると述べた。
米軍への支援要請には全く触れなかったし、記者の質問も無かった。

レッドカードが足りない!!!