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原発事故:真相を探る

◆放射能汚染の影響が拡がっている
連日、原発事故の状況が報道されている。
放水や電源回復によって、事態は改善に向かい始めたかにみえる。
しかし、期待を持たせようとする政府や東電の思惑がチラチラしてならない。

その思惑も崩れ始めている。
野菜や牛乳、さらに水道水までが放射能汚染されていることが明らかになった。
福島県や茨城県などの農畜産物は売れなくなり、その経済的損失は甚大になる。

昨日(3/22)になって、海水に含まれる放射性物質調査の結果が公表された。
「すぐに健康に害はない」と政府や学者は言うが、かなり気になる数字であった。
さらに、原発の40km地点の土中からも、通常より多い放射性物質が検出されている。

今まで伏せておいた観測結果を、数値が下がってきたので公表したのではないか。
明らかに、政府・東電は都合の悪いデータを隠蔽し、マスコミもそれを追求しない。
その間にも、安全といいながら汚染は進み、さらに周辺の県にまで波及していく。

◆現在の対応策のリスク
政府・東電・マスコミは、現在の対応策の枠内でのみ議論を展開している。
その対応策のメドは立っておらず、「最大限の努力」のみが空しく強調される。
外部への放射性物質の漏れを停止できるのか、いつできるのか。

放射性物質は漏れ続け、汚染は蓄積し、拡がる。
突発的に放射性物質が放出され、30km圏を越える可能性はないのか。
子供達を守るため、即刻、80km圏位より遠方に避難させるべきではないか。

原発の現場の作業員の被爆も深刻な問題だ。
長期にわたり、危険な環境に交代要員を次々と送り込んでいかなくてはならない。
そんなことが許されるであろうか。

◆最後の切り札の準備
いずれにしても、現在の対応策に<期限>を公式に設定すべきである。
<期限>までにメドが立たない場合、速やかに<次の対応策>に切り替えることだ。
<次の対応策>は、最後の切り札として準備しておかなければならない。

現在の対応策は、『技術』で原子炉を制御しようとするものだ。
<次の対応策>は、『力技』で原子炉を封鎖しようとするものだ。
『力技』とは、セメントで原子炉を埋め固めてしまう<チェルノブイリ方式>である。

政府・東電・マスコミは、このチェルノブイリ方式について、一切触れない。
マスコミに登場する学者も、一切触れない。
みごとなまでの国民の眼をそらせる連携プレーだ。