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原発事故:チェルノブイリの教訓

◆原子炉が制御不能になったら
最悪のシナリオは、原子炉が制御不能になることだ。
3/24付け日経新聞でも懸念を示している。
そして、某大学教授の「そうなる可能性は低い」というコメント。

ひとつの原子炉でも制御不能になれば終わり、と案じて記事は店じまいだ。
備えについては全く触れない、アホなマスコミの素顔丸出し。
綱渡りの現在の修復作業で、ついに作業員の被爆事故が発生した。(3/24)

◆チェルノブイリの教訓
1986年のチェルノブイリ原発の事故は、多くの教訓を残した。
最後の手段として採用されたのが、「セメントの棺」。
原子炉を鉄筋コンクリートの建物で覆ったものという。

放射性物質の拡散は防いでいるが、問題も多く抱えている。
やっつけの突貫工事で建設されたため、ひび割れなどで劣化が激しい。
崩壊の恐れがあって、補強工事も行われている。

放射能が遮蔽されていないので周囲は放射能の危険地帯のままだ。
雨水が建物に沁み込み、放射性物質が地下の土壌を汚染しているという。
チェルノブイリは終っていないのだ。

25年間のチェルノブイリの教訓を、正確に、客観的に再評価する必要がある。
目をそらすことなく、教訓を直視すべきなのだ。
「チェルノブイリの再現」は、絶対に回避しなくてはならない。

しかし、やや軽微で部分的ながらも、状況は既に「再現」されつつあるように見える。
30km圏外で、野菜や原乳、水道水から、基準を越える放射性物質が検出されている。
特に、水源地が汚染されたら、水を絶たれた巨大都市・東京は完全にお手上げである。

◆<福島方式>で備える
原発事故では、「可能性が低い」最悪の事態が発生したら、<オシマイ>なのだ。
最悪の事態に備えるのは、まさに政府の責任だ。
無責任でノーテンキな学者やアホなマスコミや私企業の東電ではない。

制御不能になった原子炉を封じ込めるには、チェルノブイリを参考にすることだ。
ただし、チェルノブイリの「セメントの棺」には多くの欠陥がある。
世界の英知を集め、新たに<福島方式>の「棺」を構築しなくてはならない。

放射性物質と放射能を封じ込める「棺」は、実現可能であろうか。
早急に、実現可能な「棺」の仕様を検討して、公表すべきだ。
いつ建設するかは、それから決めればよい。

現在進められている「修復作業」は、全く先の見えない応急作業に過ぎない。
二度の水素爆発もあり、修復不可能な箇所があれは、綱渡りの不安定さが続く。
放射性物質の拡散が止まらないとすれば、真の悲劇が始まる。

<福島方式>の「棺」の建設を、政府は必死で検討しなくてはならない。
政府・学者・マスコミは「チェルノブイリ」を禁句にして、あえて「棺」を無視する。
<しびれを切らしたアメリカ>が提案してくれるのを待つしかないようだ。