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世相:参院選2010~「ねじれ」を読む

◆「ねじれ」は普通の状態になる
参院選で民主党が大敗したことにより、「衆参のねじれ」が再現された。
今度は、民主と自民の逆の「ねじれ」である。
難しい政治状況とはなった。

政局好きのマスコミや評論家は、にぎやかに解説している。
・小沢氏の動向や民主党の代表選のゆくえ
・部分連合の組合せのいろいろ

・政界再編のいろいろ
・早期の衆院選の可能性
などなど。

しかし、日本の経済・社会の現状では、政治の停滞は許されない。
国会が権力闘争や駆け引きや非難・弁解を繰り返しては、不毛の政治を招く。
重要なのは、「ねじれ」は異常ではなく、『民意』の選択だと認識することである。

世論調査(朝日新聞 7/12-13)では、管首相の続投には、かなりの支持がある。
しかし、民主党の政策には問題があり、他党の政策も取り入れろ、ということだ。
それが、ねじれを再現させた『民意』と読める。

◆首相のあり方
仮に、衆院選を実施して自民党が政権に復帰しても、逆の「ねじれ」になるだけだ。
首相を代えることも、あまりに短期で頻繁で、国際的にも大きなマイナスだ。
代った首相が難局を乗り切れるメドもないし、またも短期の交代につながる。

強いリーダーシップを持つ政治家が首相として登場する可能性は、ほとんどない。
管首相もリーダーシップを発揮しようと、張り切り過ぎた。
リーダーシップが十分でないことを自覚して、自制する方がいいと思う。

日本のあり方を国家ビジョンに策定し、熱く国民に訴えることを期待したい。
管首相は、そうしたリーダー役がふさわしいように思う。
細かなことに口を出さずに、官房長官や各閣僚や党役員に任せればよい。

特に、地方を回ることを心がけ、地方の『民意』を正確に理解することだ。
管首相は都会派の政治家で、地方感覚はあまり無いように見えるからである。
政治のリーダーとして疲弊した地方を再生することは、次の選挙の勝利にもつながる。

◆清新な内閣に改造を
9月の民主党代表選のあと、管首相が再任されたら、内閣の改造は必然だ。
実績の乏しい閣僚(数名いる)は、清新な人材に交代させるのが良い。
この際は、年功序列は完全に排して、大幅な若返りを図って欲しい。

・「国家ビジョン担当相」を設け、20年ビジョンを早急にまとめること
・「女性閣僚」を登用する。蓮ほう行刷相に加えて、数名の若手を少子化担当などに
・「報道官」を設け、マスコミのヘボな記者会見の相手を任せる

これらで、国民の支持を回復し、難局にあたることを期待。(管さん、できるかな?)

◆国会のあり方
民主党は、現首相を支える体制を整えて、結束して事態を打開していく必要がある。
野党は、現首相の続投を許容し、協議・交渉で自らの主張を政策に反映させるべきだ。
政治は、政争ではなく、眼前に山積する重要課題の解決を最優先にしてもらいたい。

民主党はもちろん、政治全体の真価が問われる状況なのである。