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文化立国への道(起の巻)

◆【文化】ルネサンス
今、実行すべきは、15~20年を展望する【文化】ルネサンス。
地方の【文化】を再生し、地方で人材を育て、次世代の社会を託す。
【文化】が創出する人的資源で文化立国を実現するのである。

◆田舎の感覚 vs 都会の感覚
北海道で演劇塾を運営する倉本聡さんが、いつか新聞誌上で書いていた。
「大災害が発生したとき、身辺にまず必要なものは何か?」と問うた。
塾生は、「水」、「火」、「食べ物」などと答えた。

同じ問いを、東京の若者にした。
彼らは、「ケータイ」、「キャッシュカード」などと答えた。
う~む。

若者の大部分が都会で育ち、都会に住んでいる我が国。
こうした若者が、たとえば技術開発を担当したら、どんな発想をするのだろうか。
ゴテゴテの機能の付いた携帯電話や家電製品ばかりを創り出すに違いない。

生き物としての人間の感覚を失わせる都会の環境。
倉本さんの話は、我々の社会が既に危険水域に入っていることを暗示しているのではないか。
‥‥ 田舎に帰らねば。

◆自然と親しみ【文化】で子育て
自然と共生する地方の【文化】環境(=田舎)で、子育てをするのがいい。
その心は、『素朴な自然で、質素に暮らし、豊かな感性の子供を、健やかに育てる』。
‥‥ どこかの小学校の校歌みたいだ。

◆文化立国のイメージ(ユートピア風)
文化立国では、全国の津々浦々の文化圏から【文化】を発信する。
文化立国では、地域・伝統・歴史の時空を越えて交流し、新たな【文化】を創出する。
文化立国では、子供達が遊び、高齢者も働き、安定・安心の生活を楽しむ。

文化立国では、【文化】で人材を育てる。
文化立国では、【文化】を世界に輸出する。
文化立国では、【文化】を求める人達を世界から招く。

文化立国では、中堅・中小・零細企業が地方経済を担う。
文化立国では、先端技術分野の研究開発型企業を優遇・育成する。
文化立国では、大企業の海外市場開拓を外交・通商政策で支援する。

文化立国では、大量生産・大量消費・大量廃棄の経済を排除する。
文化立国では、伝統的な農業、林業、漁業、工芸、芸術を、手厚く保護・育成する。
文化立国では、公共事業ではなく、文化事業に国の財源を配分する。

‥‥ まるで、文化立国党(?)のマニフェストみたいになった。