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世相:投票日2日前の所感

◆『政策』なき政権選択の選挙
マニフェスト選挙とも言われる今回選挙。
しかし、各党のマニフェストに『政策』はない。
『政策』という「目的」ではなく、「手段」である選挙施策の羅列リストだ。

日本をどう変革するかという国家ビジョンは、自民にも民主にもない。
もともとビジョンを旗印にした政党ではないから、まとめようがない。
それが現実で、国民は分かっている。

マスコミやTVに登場する識者(ホント?)がもっともらしく言う。
・マニフェストをよく読んで、政党を選択しよう。
・政見をよく吟味し、候補者の人物を評価して投票しよう。

こんな空虚なマスコミの論調には、シラけるばかりだ。
今回の選挙は、今までの自公政権か、それとも民主政権に変えるかの選択がかかる。
民主が勝てば、それは国民の叛乱だ。

国民は、表面はクールだが、内心は行き場のない怒りできわめてホットだ。
マニフェスト(もどき)や候補者の選択ではない。
机の上で資料を読んで語る識者と違い、生活実感で判断する。

識者は、マニフェストは政党が絶対に守るべきものだというが、そんなことはない。
だいたいマニフェストに100%同意して、投票するわけではない。
やらないで欲しい施策も含まれているのが現実だ。

高速道路の無料化だって、反対が強ければ止めたらいい。
それが民主主義であり、真に民意を反映する政治である。
各党のマニフェストを詳細に分析・評価するマスコミや識者は、民意とずれている。

◆『政策』を戦わせる次の選挙へ
マニフェストが本来の内容(基本政策の宣言)なら、こんなことにはならない。
今回の選挙は、政権交代が是か否か、政権交代を経験するか否か、を問う機会だ。
国民はその判断で投票する。

その結果で、各党や政治グループが存亡を掛けて本来の『政策』を練ることだ。
その過程で、新しい国家ビジョンを掲げるリーダーが登場することを期待したい。
複数のビジョン・政策が揃えば、次の選挙は充実した<マニフェスト選挙>になる。