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今シーズン初の『紅玉』

◆ 『紅玉(こうぎょく)』が好き


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 鮮やかな濃紅色で小ぶりなリンゴ『紅玉』の季節がきた。
 質の良いのが入ったというので、八百富で初買いした。(4個で600円)
 『紅玉』の爽やかな酸味と甘味、ジューシーな食感がたまらない。

 アップルパイやジャムなどに最適というが、もっぱら生食で味わっている。
 毎朝、4分の1個をスムージーに入れるのが習慣。
 時々、スライスしてサラダに添えたり、バナナと マヨネーズであえたりする。

 『紅玉』は貯蔵が難しく、シーズンが短かかった。
 それが、冷蔵技術の進歩で、3月まで出回るようになった。
 うれしい限りだ。

◆ 『紅玉』とは
(以下は、ネット上の情報をまとめて編集) 

 ◇生い立ち
  1871年(明4)、黒田清隆が、アメリカから75品種のリンゴの苗木を導入した。
  その中の一つが後の『紅玉』であった。
  米語名は『ジョナサン』。

 ◇リンゴの主役の座に
  『ジョナサン』は各地に広まり、様々な名前で呼ばれた。
  それらが、1900年(明33)に『紅玉』に統一された。
  『紅玉』は『国光(こっこう)』と共に、以後100年間、日本のリンゴ産業を支えた。

 ◇時代の逆風
  しかし、その『紅玉』を時代の逆風が襲う。

  1963年(昭38)には、バナナの輸入自由化され、国内リンゴの豊作と重なった。
  『紅玉』を中心に価格暴落に見舞われた。
  1968年(昭43)には、ミカンの大豊作に連動して、リンゴの価格も暴落した。

  さらに、消費者に酸味が少なく甘さが強いリンゴが好まれるようになった。
  デリシャス系や『ふじ』の品種改良が進んだ。
  酸味の強い『紅玉』の生産は減少を続け、一時はなかなか手に入らないほどになった。

 ◇再評価
  ところが、近年のスイーツブームに乗り、『紅玉』の人気が再び高まってきた。
  『紅玉』の果肉は緻密できめが細かく、加熱しても煮崩れしにくい。
  他の品種より強い酸味も、砂糖と煮ることで上品な味わいと芳香へと変化する。

 ◇復活の兆し
  製菓用には、『紅玉』が向いていると再評価され、需要が復活してきた。
  生食の愛好家の存在も底固いであろう。
  生産量は徐々に回復してきて、店頭価格もリーズナブルな状態だ。

  今後は、若いリンゴ農家が『紅玉』の生産を引き継いでくれることを願っている。