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世相:衆院選2012の所感2

◆低かった投票率
今回の衆議院選挙の投票率は前回から約10%もダウンした。
前回:69.28% → 今回:59.32%
これが小選挙区において、自民党に漁夫の利の圧勝をもたらした。


◆低投票率の理由
前回(2009)の衆院選では、政権交代の期待から、民主党が圧勝した。
無党派層が大量に投票に参加し、投票率を約10%も押し上げた。
そのほとんどは民主党に流れ、政権交代が実現した。

その民主党政権が行き詰まり、今回の選挙となった。
無党派層は困惑した。
投票先の選択枝が無いのであった。

-- ・幻滅させたてた民主党には入れたくない
-- ・既に見放した自民党にも入れたくない
-- ・第三極も期待が持てない

無党派層が大量に投票を棄権し、投票率を約10%も押し下げた。
民主党と第三極は、大幅に減った無党派層を奪い合った。
かくして、組織票ベースの自民党+公明党が小選挙区を制した。

 ◇ ◇ ◇

声無き声は何を語るか
今回は、白票も多く投じられたという。
投票所へ向かったが、途中で引き返した、とブログに書いている人もいた。
かく言う自分も、危うく棄権するところであった。

有権者総数は約1億436万人。
投票率が約10%減少したということは、棄権者が約1,000万人増加したということ。
次は、この約1,000万人を投票に引き戻す魅力ある選挙を期待したいものだ。


◆投票率の推移

衆議院選挙の投票率(小選挙区比例代表並立制)
第41回第42回第43回第44回第45回第46回
1996年10月2000年06月2003年11月2005年09月2009年08月2012年12月
59.65%62.49%59.86%67.51%69.28%59.32%


今回選挙は、現行制度で最低の投票率であったといれる。
しかし、上の表を見れは、最低とはいっても、ほぼ平常だ。
むしろ、前2回が異常に高かったのだ。

-- ・2005年は、小泉劇場の郵政民営化選挙で、無党派層が動いた
-- ・2009年は、民主党への政権交代選挙で、無党派層が動いた
-- ・2012年は、いつも投票する人が投票した選挙で、無党派層が逃げた

と、見られる。
投票先が見つからない選挙になってしまった。
政党の政策、議員の資質、選挙制度など問題山積の状態だ。