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2012年12月29日

世相:衆院選2012の所感2

◆低かった投票率
今回の衆議院選挙の投票率は前回から約10%もダウンした。
前回:69.28% → 今回:59.32%
これが小選挙区において、自民党に漁夫の利の圧勝をもたらした。


◆低投票率の理由
前回(2009)の衆院選では、政権交代の期待から、民主党が圧勝した。
無党派層が大量に投票に参加し、投票率を約10%も押し上げた。
そのほとんどは民主党に流れ、政権交代が実現した。

その民主党政権が行き詰まり、今回の選挙となった。
無党派層は困惑した。
投票先の選択枝が無いのであった。

-- ・幻滅させたてた民主党には入れたくない
-- ・既に見放した自民党にも入れたくない
-- ・第三極も期待が持てない

無党派層が大量に投票を棄権し、投票率を約10%も押し下げた。
民主党と第三極は、大幅に減った無党派層を奪い合った。
かくして、組織票ベースの自民党+公明党が小選挙区を制した。

 ◇ ◇ ◇

声無き声は何を語るか
今回は、白票も多く投じられたという。
投票所へ向かったが、途中で引き返した、とブログに書いている人もいた。
かく言う自分も、危うく棄権するところであった。

有権者総数は約1億436万人。
投票率が約10%減少したということは、棄権者が約1,000万人増加したということ。
次は、この約1,000万人を投票に引き戻す魅力ある選挙を期待したいものだ。


◆投票率の推移

衆議院選挙の投票率(小選挙区比例代表並立制)
第41回第42回第43回第44回第45回第46回
1996年10月2000年06月2003年11月2005年09月2009年08月2012年12月
59.65%62.49%59.86%67.51%69.28%59.32%


今回選挙は、現行制度で最低の投票率であったといれる。
しかし、上の表を見れは、最低とはいっても、ほぼ平常だ。
むしろ、前2回が異常に高かったのだ。

-- ・2005年は、小泉劇場の郵政民営化選挙で、無党派層が動いた
-- ・2009年は、民主党への政権交代選挙で、無党派層が動いた
-- ・2012年は、いつも投票する人が投票した選挙で、無党派層が逃げた

と、見られる。
投票先が見つからない選挙になってしまった。
政党の政策、議員の資質、選挙制度など問題山積の状態だ。

2012年12月20日

世相:衆院選2012の所感

◆民主惨敗・自民圧勝
12/16(日)、衆院選が終わった。
事前の各社世論調査の通り、民主惨敗・自民圧勝であった。
衆院の3分の2以上を占める自公政権が発足する。

自民は笑いが止まらず、メディアはもてはやす。
民主はがっくり、維新は第二党をうかがう。
民主と自民の獲得議席数は、前回2009年衆院選の裏返しとなった。


◆比例区に見るクールな有権者
有権者は、支持を訴える候補者や騒ぐメディアより、はるかにクールであった。
バランス感覚がみごとに働いた。
それは、比例区の各党の得票率に表れている:

比例区の得票率と議席数
政党名2012得票率2012議席数2009得票率2009議席数
自民党27.6%5726.7%55
民主党16.0%3042.4%87
日本維新の会20.4%40--
公明党11.8%2211.4%21
みんなの党8.7%144.3%3
共産党6.1%87.0%9
未来5.7%7--


比例区では、得票率が概ね獲得議席数と比例する。
(実際には、各党の議席数はドント方式で配分される)
有権者の動向はつぎのように読める。10Y

-- ・自民、公明は、組織票ベースでほとんど変わらず
-- ・崩壊した民主は激減
-- ・民主の減少分は、維新中心の第三極にバラけた

もし、比例区だけで衆議院が構成されるのならば、自民+公明では過半数に満たない。
安定過半数には、維新と連立を組むということになる。
その辺が有権者の民意であったと思える。

しかし、それを一変させたのが、劇薬=小選挙区の仕掛けだった。


◆小選挙区のマジック
まさに、劇薬マジックである。
小選挙区は、1区1人の300区で、得票トップの候補者だけが当選する。
各党の全国集計の得票率は、つぎのようであった:

小選挙区の得票率と議席数
政党名2012得票率2012議席数2009得票率2009議席数
自民党43.0%23739.8%64
民主党23.8%2747.4%228
日本維新の会11.6%14--
公明党1.5%91.1%0
みんなの党4.7%40.9%2
共産党7.9%04.2%2
未来5.0%2--


小選挙区では、候補者個人の人気や実績、政党の組織力などが影響を及ぼす。
有権者の支持政党は、比例区と概ね一致するであろうから、支持率に大差はないはずだ。
ところが、1区1人の小選挙区制度と政党乱立は、自民の圧勝をもたらした。

-- ・自民+公明は、組織票ベースで手堅く票を固めた
-- ・政治に嫌気した有権者の棄権が増え、投票率が10%も下がり、無党派票が減った
-- ・無党派票頼みの第三極の乱立政党や組織の弱い民主が、減った票を奪い合った
-- ・比較多数となった自民が<漁夫の利>で圧勝した

すなわち、自民が大いに期待され支持された結果ではない。
しかし、選挙制度上、この結果は受け入れなくてはならない。
ただ、メディアが大騒ぎするほど自民圧勝ではなく、有権者はクールに見ている。


◆落首
-- ・民主ダメ 3極乱立 政治不信 投票率最低 自民漁夫の利

(続く)