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世相:脱原発の新エネルギーは?(起)

◆空回りするエネルギー論
3.11以後、脱原発への流れは概ね日本社会のコンセンサスになったといえる。
しかし、脱原発までの具体的プロセスについては、議論が定まっていない。
その原因は、原発継続派と脱原発・再生エネルギー派の議論が空回りしているからだ。

議論のテーマは、『原発の発電量を再生エネルギーでまかなえるか?』である。
脱原発・再生エネルギー派は<Yes>といい、原発継続派は<No>という。
ああ云えばこう云うといった水掛け論に近い。感情的対立も生じている。

心情的には、脱原発・再生エネルギー派を応援したいが、いささかの疑問も感じる。
もちろん、原発継続派の「安全な原発」など信用できるわけもない。
そこで、現在の対立の構図に欠けている、より広い視点でこの問題を考えてみたい。

◆新エネルギー開発のポイント
脱原発のためには、つぎの対応策を進めるのがよいと思う。
十年間の国家的国民的努力で、脱原発は相当に進展する。
新技術が開発され、新産業が興り、社会も活性化すると期待する。

-- ・太陽光及び風力は自然と景観に配慮しながら時間をかけて推進する
-- ・天然ガスのコジェネレーション発電システムを最優先で普及させる
-- ・社会生活及び産業構造を電力多消費型から省電力型へと転換させる

-- ・総電力の有効利用のためのスマートグリッドを速やかに実用化する
-- ・電力事業の発電と送電配電の機能を分離し自由競争環境を整備する

-- ・海流発電及びバイオエタノール燃料電池の開発を積極的に支援する
-- ・世界的な温暖化ガス削減のために日本の石炭火力の技術を輸出する

次回から、それぞれをやや詳しく論じてみたい。