« 原発事故:経済産業省の動き | メイン | 世相:政局に本音がチラリ »

世相:国会は政局、また政局

◆菅総理の禁じ手?人事
国会では、復興庁の設置が決まり、会期も8月末まで延長された。
これを受けて、菅総理は復興大臣の任命と小幅な内閣改造を行なった。
そこに<禁じ手>と思われる奇策を仕組んだ。

自民党の浜田参議院議員を引き抜いて、総務政務官に充てたのである。
先の内閣不信任案の採決で棄権した前・政務官を罷免し、浜田氏を後任とした。
浜田氏は自民党を離党し、任命を受けた。

当然、自民党は猛反発し、与党との国会運営の協議を拒否した。
与党内からも反発が出て、両院議員総会で異論が強く出された。
党執行部も苦虫を噛み潰したような思いを表明した。

◆禁じ手の狙い
なぜ、退陣の花道を飾るべき時に、このような<禁じ手>を仕組んだのか。
それは、「再生可能エネルギー特別措置法」を参議院で可決するためだ。
この法案には、共産党・社民党の賛成が見込まれ、過半数にあと1人だったのである。

そこで、参議院自民党から1本釣りの形で、浜田氏を引き抜いた。
これで、菅総理が退陣のメドとする3法案は、全て成立の道筋が見えたことになる。
ただ、なりふりかまわぬ総理も総理なら、浜田氏も浜田氏、抜かれた自民党も自民党だ。

-- ◇野党振る 与党も聞かず 菅総理 禁じ手人事で 腹くくるとは

◆政局また政局
自民党と公明党は、延長国会の審議に応じる姿勢を転じた。
総理の民主党両院議員総会における、解散含みの発言にも反発。
松本復興相の「3.11以降、自民党も公明党も民主党も嫌いだ」発言にも反発している。

民主党は実にだらしない姿をさらしているが、自公両党は政局だけのカラ政党そのものだ。
内閣不信任案で小沢・鳩山Gの造反を期待するなど、震災復興を忘れ、政局オンリーだ。
震災・原発事故対応では、政府のあげ足取りに終始し、<脱原発>も打ち出せない。

◆政治廃(すた)れば官僚はびこる
こんなテイたらくの国会・政治が続いているから、官僚(霞ヶ関)主導の政策が進む。
財務省主導の、財政再建優先の増税路線。
経済産業省主導の、原発再稼動、東電救済・電力独占体制維持路線、など。

-- ◇流れゆく 政局の行方は 知らねども 霞に落ちる 政治の泥舟


◆元歌(もとうた)
-- ◇ちはやぶる 神代もきかず 龍田川 韓(から)紅に 水くくるとは
--   (在原業平 古今集 平安初期)

-- ◇暮れてゆく 春のみなとは 知らねども 霞に落つる 宇治の柴舟
--   (寂蓮 新古今集 平安末期)