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世相:「はやぶさ」の帰還に思う

◆感動的な快挙
「はやぶさ」は、多くの故障を克服して奇跡的に帰還した。
7年間にわたるプロジェクト・チームの驚異的な努力の賜である。
この快挙に熱く感動し、大いに勇気づけられた。

つぎつぎと故障が発生し、その都度、チームが知恵を絞る。
捻り出した解決策に「はやぶさ」がまるで心が通じたかのように反応した。
その様子は多くの日本人の共感を呼び、「はやぶさ」は疑人化された。

◆称賛の声
TVや新聞は称賛しきりである。
そのほとんどは、宇宙開発における日本の技術の優秀性を称える。
国際宇宙ビジネスにおける競争力を向上させてくれた、と。

◆真の技術的実力にこそ着目を
「はやぶさ」の成功は、その技術的成果を宇宙ビジネスに活用できるのは当然だ。
しかし、眼前で起ったことの本質を見抜くことが、より重要なのではないか。
「はやぶさ」は、日本の真の技術的実力の姿を浮き彫りにしてくれた。

「はやぶさ」は、チームの<リーダーシップ>と<和>によって成功した。
「はやぶさ」は、優れた<要素技術>と<システム技術>の融合によって成功した。
「はやぶさ」は、長期的な<忍耐>と<創意工夫>と<緻密さ>によって成功した。

日本人は、ひとつの『目標』を定めると、それを達成すべく驚異的な実力を発揮する。
「はやぶさ」では、それがみごとに結実した。
「はやぶさ」は、<幸運>までも呼び寄せたのであった。

このことに着目すれば、日本の技術開発がいかにあるべきかが良く分る。
<具体的な技術目標を設定し、強力なチームを編成し、周囲が熱く応援すること>
そうすれば、日本人の実力が遺憾なく発揮され、結果はあとからついてくるのである。