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2008年07月27日

♪『砂山』

『砂山』 北原白秋作詞、中山晋平作曲、1922年(大正11)


海は荒海 向こうは佐渡よ
雀なけなけ もう日は暮れた
みんな呼べ呼べ おほしさま出たぞ

暮れりゃ砂山 潮鳴りばかり
雀ちりぢり また海あれる
みんなちりぢり もうだれも見えぬ

帰ろ帰ろよ ぐみ原わけて
雀さよなら さよならあした
海よさよなら さよならあした

 ◇ ◇ 

日が暮れるまで思い切り遊んで、それぞれの家に帰る。
明日もまたみんなで集まって思い切り遊ぶ。
昭和20年代でも、そんな子供の世界がありました。

2008年04月21日

♪『浜千鳥』

 『浜千鳥』 鹿島鳴秋作詞、弘田龍太郎作曲、1920年(大9)

 ◇ ◇ ◇

青い月夜の 浜辺には
親をさがして 鳴く鳥が
波の国から 生まれ出る
ぬれた翼の 銀の色

夜鳴く鳥の かなしさは
親をたずねて 海こえて
月夜の国へ 消えてゆく
銀のつばさの 浜千鳥

2008年04月09日

♪童謡・唱歌:『仲よし小道』

 『仲よし小道』 三苫やすし作詞、河村光陽作曲、1933年(昭14)

 ◇ ◇ ◇

仲よし小道は どこのみち
いつも学校へ みよちゃんと
ランドセルしょって 元気よく
おうたをうたって かよう道

仲よし小道は うれしいな
いつもとなりの みよちゃんが
にこにこあそびに かけてくる
なんなん 菜の花 におう道

仲よし小道の 小川には
とんとん いたばし かけてある
なかよくならんで こしかけて
お話しするのよ たのしいな

仲よし小道の ひぐれには
かあさまおうちで およびです
さよならさよなら またあした
おててをふりふり さようなら

2008年04月03日

♪『叱られて』 (2007/04/24のMIDI差し替え)

 『叱られて』 清水かつら作詞、弘田龍太郎作曲、1920年(大正9)


叱られて 叱られて
あの子は町まで お使いに
この子は坊やを ねんねしな
夕べさみしい 村はずれ
コンと狐が なきゃせぬか

叱られて 叱られて
口には出さねど 目に涙
二人のお里は あの山を
越えてあなたの 花の村
ほんに花見は いつのこと

2008年03月22日

♪『さくらさくら』

 『さくらさくら』  日本古謡、1888年(明治21)

   
     さくらさくら
     弥生の空は
     みわたすかぎり
     霞か雲か
     においぞいずる
     いざやいざや
     見に行かん

2008年03月17日

♪『花』

 『花』  竹島羽衣作詞・滝廉太郎作曲、1900年(明治33)

著作権の関係で、歌詞は掲載できません。

 ◇ ◇ ◇

『花』は、滝廉太郎(1879-1903)が、20歳の時の作品。
滝廉太郎は東京音楽学校(現・東京芸術大学}を卒業後、ドイツへ留学。
しかし、肺結核を患い帰国、23歳の若さで逝った。

<現在でも愛唱される作品>
・花
・箱根八里
・荒城の月

・桃太郎
・鳩ぽっぽ
・お正月・
・鯉のぼり(いらかの波と)
・雪(雪やこんこ)

2008年02月24日

♪『うれしいひなまつり』


 『うれしいひなまつり』  サトウハチロー作詞・河村光陽作曲、1936年(昭和11)

著作権の関係で、歌詞は掲載できません。

 ◇ ◇ ◇

ひなまつりの童謡は、実はたくさんある。
Wikipediaで検索したところ、次のような曲名リストがあったので転載する。
なんと、なんと、曲名だけ見ると区別がつかない。

・うれしいひなまつり(童謡、作詞:サトウハチロー、作曲:河村光陽)
・ひなまつり(童謡、作詞:海野厚、作曲:三宅延齢)
・おひなまつり(童謡、作詞:斎藤信夫、作曲:海沼実)
・ひなまつり(童謡、作詞:斉木秀男、作曲:三宅延齢)
・ひなまつりの歌(童謡、作詞:与田準一、作曲:河村光陽)
・ひなまつり(文部省唱歌、作詞:林柳波、作曲:平井康三郎)
・雛祭り(童謡、作詞:林柳波、作曲:本居長世)
・ひなまつり(童謡、作詞:水谷まさる、作曲:小松清)

もっともポピュラーなのが「うれしいひなまつり」。
曲も歌詞もすばらしいので、皆に愛され続けているのであろう。
まもなく3月3日の桃の節句。

2008年02月07日

♪『早春賦』

 『早春賦』  吉丸一昌作詞・中田章作曲、1913年(大正2)


◇◇◇ 早春賦 ◇◇◇
    
    春は名のみの 風の寒さや
    谷の鶯 歌は思えど
    時にあらずと 声も立てず
    時にあらずと 声も立てず
    
    氷解け去り 葦(あし)は角(つの)ぐむ
    さては時ぞと 思うあやにく
    今日もきのうも 雪の空
    今日もきのうも 雪の空    
    
    春と聞かねば 知らでありしを
    聞けば急(せ)かるる 胸の思いを
    いかにせよとの この頃か
    いかにせよとの この頃か
    
 ◇ ◇ ◇

日本の早春の想いを、文語調で綴る歌詞。
どこかヨーロッパ調の優雅なメロディー。
すばらしい名曲です。

2008年02月04日

童謡・唱歌 : 『春よ来い』

 『春よ来い』   相馬御風作詞、弘田龍太郎作曲、1923年(大正12)


    春よ来い
    早く来い
    あるきはじめた
    みいちゃんが
    あかいはなおの
    じょじょはいて
    おんもに出たいと
    まっている

    春よ来い
    早く来い
    お家のまえの
    ももの木の
    つぼみもみんな
    ふくらんで
    はよさきたいと
    まっている

2008年01月20日

童謡・唱歌:『冬の夜』

 『冬の夜』 作詞・作曲不詳、1912年(明治45)

燈火(ともしび)ちかく 衣(きぬ)縫う母は
春の遊びの 楽しさ語る
居並ぶ子どもは 指を折りつつ
日数(ひかず) かぞえて喜び勇む
囲炉裏火は とろとろ
外は吹雪

囲炉裏の端(はし)に 縄なう父は
過ぎしいくさの 手柄を語る
居並ぶ子どもは ねむさ忘れて
耳を傾け こぶしを握る
囲炉裏火は とろとろ
外は吹雪

 ◇ ◇ ◇

囲炉裏の周りに家族が集う、明治45年頃の光景です。
昭和20年代でもまだ残っていました。
少子化のいま、「居並ぶ子ども」というのが印象的です。

とろとろとした囲炉裏火、ポツリポツリと語る母と父、聞き耳を立てる子ども達。
囲炉裏の暖かさと家族の暖かさがありました。
最近、家庭内の相克による事件が相次いでいるのは、こうした家庭が崩壊したからでしょう。

 ◇ ◇ ◇

この歌の作詞作曲は不詳となっています。
確証はまだないそうですが、高野辰之作詞、岡野貞一作曲という説があります。
「ふるさと」や「紅葉」などの名コンビです。

2007年11月21日

童謡・唱歌:『りんごのひとりごと』

 『りんごのひとりごと』 武内俊子作詞、河村光陽作曲、1940年(昭和15)

わたしはまっかな りんごです
お国は寒い 北の国
りんご畑の 晴れた日に
箱につめられ 汽車ポッポ
町の市場へ つきました
りんごりんご りんご
りんごかわいい ひとりごと

くだもの店(みせ)の おじさんに
お顔をきれいに みがかれて
みんなでならんだ お店さき
青いお空を 見るたびに
りんご畑を おもいだす
りんごりんご りんご
りんごかわいい ひとりごと

今ごろどうして いるかしら
りんご畑の お爺さん
箱にりんごを つめながら
歌をうたって いるかしら
たばこふかして いるかしら
りんごりんご りんご
りんごかわいい ひとりごと

 ◇ ◇ ◇

心優しい歌詞と曲です。
りんごの想いが伝わります。
真っ赤なりんごは、今は見かけることの少ない「紅玉」でしょうか。

武内俊子作詞、河村光陽作曲では、他にもすばらしい童謡があります。
・赤い帽子白い帽子(1937_昭12)
・かもめの水兵さん(1937_昭12)
・船頭さん(1941_昭16)
などです。

河村光陽は、
・うれしいひなまつり(1935_昭10、サトウハチロー作詞)
・なかよし小道(1939_昭14、三苫やすし作詞)
も作曲しています。

2007年10月28日

童謡・唱歌:『紅葉』

 『紅葉』 高野辰之作詞、岡野貞一作曲、1911年(明治44)

秋の夕日に 照る山紅葉
濃いも薄いも 数ある中に
松をいろどる 楓や蔦は
山の麓のすそ模様

渓(たに)の流れに 散り浮く紅葉
波に揺られて 離れて寄って
赤や黄色の 色さまざまに
水の上にも 織る錦

 ◇ ◇ ◇

日本の秋。
日本の風景。
日本の心。■。

2007年10月20日

モーツァルト:トルコ行進曲より

モーツァルトのピアノ・ソナタ第11番(K550の第3楽章の冒頭部分。
『トルコ行進曲』として有名です。

『トルコ行進曲』 モーツァルト作曲


モーツァルト:交響曲第40番~第1楽章より

モーツァルトの交響曲第40番(K550の第1楽章の冒頭部分。

『交響曲第40番』 モーツァルト作曲

(以前、トップページに掲載したものを、楽器音修正)■

2007年09月09日

モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク

モーツァルトのもっとも有名な作品のひとつ。
セレナーデ第13番(K525)の第1楽章の冒頭部分。
MIDIでピアノ演奏版を作成。


『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』 モーツァルト作曲


どこかでバックグラウンド・ミュージックに使えると思う。
著作権の問題がないので貴重な音源となる。
あと数曲のモーツァルトをMIDIにする予定。

2007年09月05日

モーツァルト:ピアノ協奏曲第21番第2楽章

新宿の紀伊国屋書店で、「かわいいモーツァルト」というピアノ曲集を見つけた。
やさしそうな楽譜なので、そのまま音楽編集ソフトに入力してみることにした。
最初は、「ピアノ協奏曲第21番第2楽章」。


『ピアノ協奏曲第21番第2楽章』 モーツァルト作曲


生きていることが切なくなるような気がしてくる。
この曲は、映画「短くも美しく燃え」の主題歌とのこと。
CDでは、内田光子さんの演奏で聞かせていただいている。

2007年08月08日

童謡・唱歌:『浜辺の歌』

 『浜辺の歌』 林 古渓作詞、成田為三作曲、1918年(大正7)

あした浜辺を さまよえば
昔のことぞ しのばるる
風の音よ 雲のさまよ
寄する波も 貝の色も

ゆうべ浜辺を 回(もとお)れば
昔の人ぞ しのばるる
寄する波よ かえす波よ
つきの色も 星のかげも

 ◇ ◇ ◇

旧函館区公会堂のホールで聴かせていただいたすばらしい歌声。
ひとときの出会いのリサイタル。(7/3)
忘れられない思い出となっています。■

2007年06月14日

童謡・唱歌:『雨』

 『雨』  北原白秋作詞、弘田龍太郎作曲、1918年(大正7)

雨がふります 雨がふる
遊びにいきたし 傘はなし
紅緒のかっこも 緒がきれた

雨がふります 雨がふる
いやでもお家で 遊びましょう
千代紙おりましょう たたみましょう

雨がふります 雨がふる
けんけん小雉子が 今鳴いた
小雉子も寒かろ さびしかろう

雨がふります 雨がふる
お人形ねかせど まだやまぬ
お線香花火も みなたいた

雨がふります 雨がふる
昼もふるふる 夜もふる
雨がふります 雨がふる

 ◇ ◇ ◇

子供の頃の梅雨は、こんな様子でした。
しとしと、しとしととよく降りました。
外で遊びたくてたまりません。

どうにもやりきれない気持で、雨を眺めていたものです。
そんな時に、母がこの歌をきれいな声で歌ってくれました。
雨のおかげでお米が育つといわれても、子供心にはとにかく退屈な季節でありました。■

2007年05月18日

童謡・唱歌:『こいのぼり』

 『こいのぼり』  近藤宮子作詞、作曲者不詳、1931年(昭和6)

やねより たかい
こいのぼり
大きい まごいは
お父さん
小さい ひごいは
子どもたち
おもしろそうに
およいでる

 ◇ ◇ ◇

ほんとうに久しぶりに「こいのぼり」を見ることができました。
5月3日、新発田市西名柄のHさんのお宅です。風にはためいて泳ぐ姿です。
ただ、なつかしくうれしくなりました。■

2007年04月29日

童謡・唱歌:『背くらべ』

 『背くらべ』  海野厚作詞 中山晋平作曲 1919年(大正8)

柱のきずは おととしの
五月五日の 背くらべ
ちまきたべたべ 兄さんが
はかってくれた 背のたけ
きのうくらべりゃ 何のこと
やっと羽織の ひものたけ

柱にもたれりゃ すぐ見える
遠いお山も 背くらべ
雲の上まで 顔だして
てんでに 背伸びしていても
雪の帽子を ぬいでさえ
一はやっぱり 富士の山

 ◇ ◇ ◇

新発田では、端午の節句は月遅れの6月。
田植えが終わって、農家がホッとする時期になっている。
今でも笹だんごや粽(ちまき)を作る家があるのはうれしい。

ちまきは、笹で三角に包んだもち米を蒸かしたもので、きな粉をつけて食べる。
子どもの頃はどうも苦手だった。
笹だんごの方が大好きで、「笹だんご食べ食べ」背を測ったっけ。

『背くらべ』では、富士山が見える静岡あたりの風景を表わしている。
「食べ食べ」のちまきは、どんなちまきだったのかな。
やはり三角に笹で巻いていたのかな。■

2007年04月24日

童謡・唱歌:『叱られて』

 『叱られて』 清水かつら作詞 弘田龍太郎作曲 1920年(大正9)

叱られて 叱られて
あの子は町まで お使いに
この子は坊やを ねんねしな
夕べさみしい 村はずれ
コンと狐が なきゃせぬか

叱られて 叱られて
口には出さねど 目に涙
二人のお里は あの山を
越えてあなたの 花の村
ほんに花見は いつのこと

 ◇ ◇ ◇

母に叱られて、
すぐ「ごめんなさい」といえばいいのに、つい云いそびれて、
母もつい興奮して、やがて事態は最悪の沈黙の膠着状態へ。

心の中では、早く謝ればよかった、と後悔しているのに。
そんな時、母は台所へ立って、この歌を唄っていた。
母も、言い過ぎたと反省していたのだと思う。■

2007年03月15日

童謡・唱歌:『雨ふりお月』

 『雨降りお月』  野口雨情作詞 中山晋平作曲 1922年(大正11)

雨ふりお月さん 雲のかげ
お嫁に行くときゃ 誰と行く
ひとりでからかさ さして行く
からかさないときゃ 誰と行く
しゃらしゃらしゃんしゃん 鈴つけた
お馬にゆられて 濡れて行く

急がにゃお馬よ 夜が明けよ
手綱の下から ちょいと見たりゃ
お袖でお顔を 隠してる
お袖は濡れても 乾しゃかわく
雨ふりお月さん 雲のかげ
お馬にゆられて 濡れて行く

 ◇ ◇ ◇

ふと口ずさむと、心が和みます。
いつ、どこで覚えたのか分かりません。
でも、なぜか深~く心に染みているのです。

そぼ降る雨、唐傘、霞むおぼろ月、
華やかな衣装、花嫁の白い顔、馬の鈴の音。
幻想の世界です。■

2007年03月12日

童謡・唱歌:『朧月夜』

 『朧月夜』 高野辰之作詞 岡野貞一作曲 1914年(大正3)

菜の花畑に 入り日薄れ
見渡す山の端 霞深し
春風そよ吹く 空を見れば
夕月かかりて におい淡し

里わの灯影(ほかげ)も 森の色も
田中の小道を たどる人も
かわずの鳴く音(ね)も 鐘の音も
さながら霞める 朧月夜

 ◇ ◇ ◇

黄色に霞む菜の花畑。
「ぼぉ」とした夕闇に包まれて、田んぼのへりに立っていました。
いつまでも忘れられない朧月です。

清少納言は、「春はあけぼの。~ 秋は夕暮れ」とおっしゃった。
でも、こんな風景を眺めて書いたなら、「春は夕暮れ」となっていたかもしれません。
テレビは、素朴な朧月夜ではなく、一面の菜の花の黄色い映像を流しています。■

2007年03月10日

童謡・唱歌:『どこかで春が』

 『どこかで春が』 百田宗治作詞 草川信作曲 1923年(大正12)

どこかで春が生まれてる
どこかで水が流れだす

どこかでひばりが鳴いている
どこかで芽の出る音がする

山の三月、東風(こち)吹いて
どこかで春が生まれてる

 ◇ ◇ ◇

北国の冬空が切れて、青い空が見えてきて、白い雪の間に真っ黒な土。
どこかで春が生まれてる、どこかで芽の出る音がする。
子供の頃に実感した春を思い出します。

たどたどしい一本指の演奏ですが、ご容赦下さい。
MIDIのソフトで初めて作成してみました。
音を奏でるという、ささやかな楽しみができました。■